上田西・柳沢樹主将「甲子園にのまれてしまった」 選抜高校野球
第93回選抜高校野球大会は第4日の23日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦が行われた。初出場の上田西(長野)は、昨秋の中国大会を制した広島新庄を相手に、延長十二回の接戦を展開したが、0-1でサヨナラ負けを喫した。 【広島新庄vs上田西の熱戦を写真で】 ◇上田西・柳沢樹主将 甲子園の雰囲気にのまれてしまった。秋山恭平投手は、外角を中心に攻めてくる好投手の印象。花田侑樹投手で感じたのは直球のすごさだった。力を入れて対策してきた縦の変化球は、見逃しで終わることなく個人的には対処できた感覚があった。一方で直球には手が出ずに、そこが課題だと感じた。 六回はバントを失敗してしまった。「一発で決めてやろう」と思っていたが、結果を出せずに悔しい。投げられた球は恐らくチェンジアップだった。九回を最後にしたかったが、延長戦までもつれ込んでしまった。 山口(謙作投手)は最初から粘り強く投げてくれていた。自分が勝負を決めるんだと思っていたが、結局決めきれなかった。山口には「ありがとう」と「でも打撃で応えてやれなかった。ごめん」と伝えたい。 新型コロナウイルスの感染拡大防止のためブラスバンドなどの応援はなかったが、太鼓の音や手拍子はしっかりと耳に届いた。これからは夏の大会がある。次に向け、ここからまた頑張りたい。 ◇吉崎琢朗監督「山口はベストの投球」 この試合は山口謙作投手に任せるつもりで臨み、ベストの投球をしてくれた。精神面や技術面で十分な力が備わってきており、投手として一皮むけてくれたと感じた。それだけに、何とか打者に打たせてあげたかった。私がその後押しをできなかったことが大きな敗因だろう。 低く強い打球と走力を絡めながら、野手のいないところを狙っての打撃をチームに求めてきた。状況に応じてバッティングできる選手が多く、今日は低い打球を中心に飛ばせた。だが、相手の好投手2人は走者を出した後もタフで決め球も良く、一本が出なかった。 変化球を絡めた投球をしてくると思っていたが、序盤から直球が多く、想定以上に威力があった。選手たちはそれぞれ課題を感じていると思うので、チームの勝利につなげられるよう克服して、夏を迎えたい。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、大会期間中、全31試合を中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。