災害への備えを 100円ショップ商品で防災グッズを準備 仙台市の防災アドバイザーが紹介
khb東日本放送
台風に大雨と全国で災害が相次いでいます。9月は防災月間です。災害への備えに何が必要か、専門家に100円ショップで手に入るアイテムを使った防災グッズの作り方を紹介してもらいます。 【写真】ハザードマップの確認を
9月は台風シーズンです。日頃からの備えを考えておく必要があります。皆さんは災害が起きた時、どのようななことに不安を感じるのでしょうか? 市民「電気ですかね。電気が止まるとライフラインが無くなる」「全部怖いが、水道電気ガス、水道かな」「水ですね。やっぱりトイレですよね」 日頃からの備え、私たちは何をすべきなのでしょうか。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「地震はいつ来るか分からないが、大雨災害の場合は天気予報が何日も前からもうすぐ台風が迫っている、大きな雨雲が迫っているよと教えてくれる。事前に対策をすることで、大切な命は守れるという特色がある」 【画像】ハザードマップの確認を 仙台市の防災アドバイザー早坂政人さんは、命を守るにはまず浸水想定区域や指定避難所などが書かれたハザードマップを確認することが重要と指摘します。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「ハザードマップは大体1000年に1回降るか降らないかの雨を想定して作られている。東日本大震災で発生した津波は1000年に1度の災害だったと言われているので、ひょっとしたら今シーズン来シーズンにそのぐらいの大雨が降る可能性が十分にありえる」 いつ来てもおかしくない災害に備え、今回は手頃な価格で手に入るアイテムを応用しいざというときに役立つ防災グッズを紹介します。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「(いつ起きるかわからない災害に備えて)色々準備するのはお金もかかってしまう。100円ショップだと手頃な価格でコンパクトなサイズの物をそろえられることがメリット」 まずは、多くの人が心配の声を上げていた停電の際に役立つアイテムを教えてもらいます。早坂さんが向かったのは、トラベルコーナーです。旅行用グッズが並んでいますが。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「スプレーボトルです。今停電が起こってしまうとまだ暑い日が続いているので、熱中症が不安ですよね。そういったときにお水か何かを入れて肌に振りかける」 【画像】簡易ミストシャワーに 水を入れて肌に数回吹き付けるだけで、スプレーボトルが簡易的なミストシャワーになります。気化熱を利用することで、顔や体に吹き付けると冷却効果があるとのことです。特に、首の回りや脇の下など太い血管が集まっている場所に吹き付けると、体の熱を逃がす効果が高いそうです。 停電で困ることと言えば明かりです。早坂さんは、電球がそろうコーナーへ。ライトであればそのまま使えるような気もしますが、工夫することでもっと便利になるそうです。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「このままライトとして使うこともできるが、この上に水を入れたペットボトルを置くことで簡単なランタンを作ることができる」 ライトの上に水の入ったペットボトルを置くだけで光が反射し、簡易ランタンに早変わり。火も使わないので火事などの心配もなく、安全というわけです。更に意外な物でも簡易ランタンを作ることが可能です。 向かったのは、パーティーグッズのコーナーです。早坂さんが手に取ったのは、何とケミカルライト。アイドルのライブなど推し活で必須のアイテムです。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「先ほどの簡易ランタンは乾電池を使うが、こちらの商品だとポキッと折ることで光る。それを水が入ったペットボトルに入れることで、光が反射して簡単なランタンを作ることができる」 【画像】簡易ランタンに これも水の入ったペットボトルと組み合わせてランタンになります。ケミカルライトは、電池を使わず8時間ほど部屋を照らし続けます。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「カラフルなので避難生活中の落ち込んだ気分を取り戻す時にも使えると思う」 子どもでも簡単に作ることができるので、防災への備えそのきっかけづくりにもなるということです。 そしてもう1つ、不安の声が上がっていたのが断水、特にトイレの問題です。早坂さんが向かったのは、ペット用品のコーナーです。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「断水が起こってしまうと水が飲めないだけではなく、トイレの水を流すことができない。ペットシーツを使って簡易トイレを作ることができる」 水を一切使わない、ペットシーツを使った非常用トイレです。二重に重ねたごみ袋を便器に入れそこにペットシーツを入れるのですが、この時にシーツを切って入れるのが大事なポイントです。ペットシートに含まれる吸収材が尿を凝固しやすくするためです。実際に水を入れてみると、すぐに固まりました。捨てる時は内側のごみ袋だけを取り出し、縛って処理するだけです。 簡単に手に入る物を工夫して作る防災アイテム。いざという時だからこそ、体調を崩さないための備えが重要です。 仙台市防災・減災アドバイザー早坂政人さん「100円ショップで準備ができる防災アイテムについて紹介したが、備えについて考える時にまず最初に取り組んでいただきたいのが災害リスクを知ること。これを機会に、各家庭や各職場で備えを充実させていただきたい」
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