刑法犯、前年比減の635件 うそ電話詐欺は増、被害額3053万円【宇部】
宇部警察署(錨敏之署長)は、昨年1年間に認知した刑法犯の件数をまとめた。件数は前年と比べて33件減の635件で、過去10年間で3番目に少なかった。初発型犯罪といわれる自転車盗と万引きを含む窃盗犯が目立ち、うそ電話詐欺と思われる不審電話の件数も増えた。同署は商業施設での啓発活動などで注意喚起を続けていく。 罪種別は、窃盗犯が最多の380件で全体の約6割を占めた。詐欺などの知能犯が110件、暴行や傷害などの粗暴犯が50件、風俗犯が13件、殺人などの凶悪犯が3件、器物損壊などのその他が79件だった。 万引きと自転車盗だけで全体の約37%を占める。自転車盗は124件、万引きは108件、車上狙いは19件。軽い気持ちで犯行に及んでいると思われ、同署では安易に犯行に手を染めることのないよう呼び掛けている。 自転車を盗まれた人の9割近くが無施錠。短時間離れる場合でも鍵を掛ける習慣を持つことで、被害は減少する。高校生や大学生がJR駅で被害に遭うケースが多い。 うそ電話詐欺と思われる電話の件数は83件で前年より22件増えた。被害件数は11件(前年比2件減)、被害額は約3053万円(同1946万円増)だった。 生活安全課の品川大和課長は「万引きや自転車盗は軽い気持ちで犯行に及んでいると思われるが、被害者からすれば大きな問題。自転車には施錠を忘れないようにしてほしい」と話した。