いつもの食材で作る 「腎臓」を元気にするデトックスレシピ
食生活がめちゃくちゃだった患者に勧めたスープ
上柳:大野さんが「スープ」に注目したのは、何かきっかけがあったのですか? 大野さん:私が鍼灸師になってからのことなんですが、セルフケアとか治療院に来る患者さんを対応しても、次に来られた時も症状が戻っていたり、新しい症状が出たりとか、『きりがない……』って思ったんです。 患者さんに食事内容や運動内容を聞いてみたところ、皆さんそこがめちゃくちゃだったので、「ちょっとこれを作って食べてみて」と紹介したのがスープでした。 上柳:『超!解毒スープ – おつかれ気味の腎臓がよみがえる』、『腎臓毒出しスープ – これだけで不調が消える!』のどちらの本にも紹介されている、“基本の腎臓スープ”を教えていただけますか?
「基本の腎臓スープ」の作り方
【材料】2人分 ・ブロッコリー ……1/2株 ・玉ねぎ ……1/2個 ・にんじん ……1/2本 ・大根 ……4センチ ・かぼちゃ ……150グラム ・ミニトマト ……6個 ・きのこ類 ……80グラム ・なす ……1本 ・蒸し大豆 ……1/2パック(50グラム) ・オリーブオイル ・天日塩 ……小さじ1 ・水 ……400ミリリットル 【作り方】 (1)野菜は食べやすい大きさに切る。 (胃腸が弱い人は細かく切ると消化吸収が良くなります) (2)フライパンにオリーブオイルをひと回し入れ、材料をすべて炒める。 (3)水400ミリリットルと塩小さじ1を加える。 (4)ふたをして弱めの中火で約20分煮たら完成。
上柳:味付けはお塩だけで大丈夫なんですか? 大野さん:はい、味付けは「天日塩」だけです。食塩ではなく、ミネラルがいろいろ入っている天日塩を選んでみてください。 天日塩だけで出汁代わりになるぐらいおいしいし、食材の味が引き立つので他の調味料はいりません。かぼちゃからは甘みが出ますし、トマトやブロッコリーからは旨味が出るので、塩だけで十分なんですよ。
腎臓に負担がかかる「リン」「添加物」を避ける
大野さん:「腎臓スープ」では基本的にすべて、腎臓にいい、腎臓の機能を高める食材を使っています。 上柳:大野さんは大変な腎臓の病気をされたわけですもんね。腎臓の機能を簡単に言うと、いろいろと体に取り込まれたものをこすんですよね? 大野さん:そうです。 上柳:その腎臓に負担をかけないものがあるわけですね? 大野さん:例えば、私が紹介しているスープでは、塩、しょう油、みそとか、本当にシンプルな調味料を使っていますが、こうした調味料1つにとっても、なるべく腎臓に負担をかけない、添加物が含まれていない自然なもの、天然のものを選ぶようにしています。 上柳:添加物とか、いろんなものが含まれれば含まれるほど、こすという腎臓の機能に負担がかかってしまうのですね。 大野さん:負担をかけるものとして、最近よく言われているのが「リン」です。腎臓の血管を傷つける物質なので、なるべくシンプルで、天日塩のような自然な調味料を選んでいただきたいです。