「牧場で起きていたこと多くの人に知ってほしい」原告の1人語る 障害年金横領されたなどと訴えている裁判
HTB北海道ニュース
北海道・恵庭市の牧場で障害者が住み込みで働かされ、障害年金を横領されたなどと訴えている裁判。原告の1人が次の裁判から本格的に参加することを決意し、その思いをカメラの前で話しました。 (Q:あの20年は自分にとってどういう時間でしたか?) 遠藤牧場で働いていた男性: 「あんまり良い時間じゃないなと思った。やっぱり自由が欲しかったね」。 恵庭市にある遠藤牧場。プレハブ小屋や平屋に知的障害のある3人が住み込みで働いていました。休みも、給料もありませんでした。さらに。 3人は受け取っていた5000万円以上の障害年金を横領されたなどとして去年8月、牧場などを相手取り裁判を起こしました。 就労支援施設での作業原告の1人、60代の男性です。中度の知的障害があり週に5日石狩管内にある障害者向けの就労支援施設で働いています。 遠藤牧場で働いていた男性: (Q:牧場の時、お昼って何を食べていました?) 「お昼はたいしていいものじゃない」。 (Q:朝は毎日何を?) 「朝はご飯にお湯にたまごでしょ」 (Q飽きなかった?)「食べたっておいしくない」。 およそ20年続いた、牧場での劣悪な生活。一緒に住んでいた仲間が牧場によってプレハブ小屋に閉じ込められていたのを目の当たりにしていました。 遠藤牧場で働いていた男性: (遠藤牧場の家族が)「どこにも出て歩くなと」 (Q:これを最初に知ったときは?)「やっぱり嫌な気持ち」。 裁判が始まってからまもなく1年となりますが心境の変化がありました。 「牧場で起きていたことを多くの人に知ってもらいたい」 これまでは法廷の後ろの席で傍聴してきましたが、来週18日の裁判からは前にある原告側の席に座り、参加することを決意しました。 遠藤牧場で働いていた男性: 「みんなに知ってほしいからさ。それだけ。僕らがお金使われたことを知ってほしくて。(牧場には)もう悪いことしないということ認めてほしい。また同じことやったらさ、大変なことなるから」。
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