【パリ五輪】スリもひったくりも五輪が書き入れ時!?花の都は犯罪都市…パリジャンの被害に遭わない8つの対策
パリといえば、皆さんが頭に思い浮かべるものは? 豪華なルーブル美術館、ミシュランガイドの星付きレストラン、凱旋門やベルサイユ宮殿など観光客を魅了する名所の数々、そしてもちろん…スリや置き引き、ひったくりも。 【画像】ルーブル美術館の前で署名を求め注意を引いている間にスリをする手口も エッフェル塔が望めるスポット、トロカデロ広場で記念写真を撮って振り返ると、すぐそこに置いたはずのカバンが! 地下鉄に乗って上着のポケットを確認したら、携帯電話がない。 そしてリボリ通りで買い物中に寄付の同意書にサインするようしつこく求める若者のグループに囲まれて、気づいたら財布が抜かれていた…。 パリを訪れた際、そんな嫌な思いをしてしまった方々はいるだろう。 実際、イギリスの旅行保険会社が2023年に発表した調査では、ヨーロッパのスリ被害ランキングはイタリアが1位、フランスが2位だった。 さらに、パリのエッフェル塔周辺が、特にスリの「多発スポット」だと指摘している。 長年続くこの問題は、パリ五輪に訪れる観光客に大きな不安を投げかける。
パリ五輪開幕まで約2カ月、スリ対策は?
パリ警視庁は2022年11月から警戒を強化し、五輪の競技会場や関連施設周辺など42カ所で防犯活動を行ってきた。 「犯罪ゼロ」を目標に、毎日約100組のパトロールを配備し、スリと盗難の件数を減らすことに成功した。 現地メディアによると、2023年にエッフェル塔周辺で「窃盗事件」の数が、前年比42%減少した。 五輪期間中は競技会場と観光名所の近くに案内・相談所を設けて、すぐに通報できるようにするほか、街中と地下鉄で警察官のパトロールも強化される。 さらに五輪期間中に、パリで毎日3万から3万5000人の警察官が配備され、開幕式当日には4万5000人の警察官・憲兵隊・軍人などがテロ警戒や対非行活動にもあたる。
そもそもパリのスリってどんな手口?
警察組合Unite(ユニテ)のジャン=クリストフ・クビ事務局長と警察組合UNSA(ユンサ)の広報担当、ロイック・バルデルさんに、パリで暗躍するスリの実態について尋ねた。 ジャン=クリストフ・クビさん: スリやひったくりの手口としては、特に若い女の子のグループで偽の寄付の書面に署名を求めたり、地下鉄でしつこく物乞いをしたりして、注意を引いている間にリュックサックから携帯電話や財布を盗むのが専門です。 ジャン=クリストフ・クビさん: また、観光客やサラリーマンのふりをして、地下鉄の電車の中で被害者の肩にぶつかった瞬間にものを盗んだり、ポケットから財布などを気づかれずに抜き取ったりする。まるで映画みたいなプロのスリがいます。 最後に、スクーターや電動キックボードに乗ってひったくる荒っぽい手口も多く見られます。 ロイック・バルデルさん: 路上の違法賭博もあります。3つあるカップのうち、どれにボールが隠されているか当てればお金がもらえます。しかしあれも詐欺です。勝つことなんて絶対ないので、参加しないでください! 歴史ある観光名所や高級ブランドに魅了されて訪れる大勢の外国人を目当てに、スリやひったくりの犯罪者たちもパリに集まるわけだ。 多くは、いわゆる「季節労働者」として夏のハイシーズンにヨーロッパ各国の観光地を訪れ、犯行を重ねては次の目的地へと移動していく。