地元の市議会議員に「工事費3540万円だまし取られた」 自治会が損害賠償求め提訴
地元の河川土砂撤去や駐車場整備に関連する工事費用をだまし取られたなどとして、滋賀県長浜市の野瀬町自治会は15日、元市議の男性(76)=同町=に対し約1160万円の損害賠償を求める訴えを大津地裁長浜支部に起こした。 【写真】元市議の逮捕容疑は 自治会の代理人弁護士によると、元市議は2020年8月から21年9月にかけて9回にわたり計3540万円を同自治会からだまし取ったという。このうち2380万円は元市議側から弁済などされており、自治会は差額を請求するとしている。工事は実際に行われているが、領収書が偽造されていたり、施工者とは別の業者が虚偽内容の領収書を出していたりしており、自治会が元市議に払った金額に見合うものかは分からないという。 元市議はこの時期に自治会理事を務めており、「工事を業者に頼んでやる」などと仲介を申し出たことに逆らえない雰囲気が自治会内にあったという。 元市議は6期目だった昨年8月に「一身上の都合」として市議を辞職した。自治会は同10月に業務上横領などの疑いで元市議に対する告訴・告発状を長浜署に提出。滋賀県警は今年9月と10月に詐欺容疑で元市議を逮捕した。