トヨタの「スーパーカーファクトリー!?」 完成したら“すぐ120キロ”で走り出す!? 人と機械で1台を作り出す「GRファクトリー」とは
その後「組立工程」ではカーボンルーフや内装パネルなどが付けられます。 ここでは、前述の測定結果に基づいた部品と取り付け位置に基づいて、1Gの重力をかけた状態で取り付けるのです。 なおここまでの工程では、ステアリングを一切切らない状態で行うなどこだわりも。 「検査工程」では、運転席・助手席それぞれに75kg、リア(トランク)に25kgのウエイトを搭載した実際に人が乗り、燃料満タンの状態でアライメント調整を匠の手によって行います。 この匠が凄いのは、クルマの下側に潜り、右手で右側を、左手で左側とそれぞれのアライメント調整を同時に数ミリ単位で行うという、まさに熟練した技術の賜物です。 そして、工場内にある1周3kmのテストコースにて最高120km/hで走行し、ステアリングや直進安定性などに問題ないことを確認。 最終検査を受けて、出荷されるという流れになっています。
冒頭の通り、モータースポーツのノウハウをクルマづくりに活かしているTOYOTA GAZOO Racingですが、それは生産工程でも同様でラリーの現場で行われている方法を生産現場に応用しているということも。 なお前出の担当者によれば「GRファクトリーは定期的にカイゼンにより設備配置が変わるので、常に進化しているとも言えます」と語っていました。 今後も生産車種が増えることは予想されるGRファクトリーですが、どのような進化があるのか、今後も注目です。
くるまのニュース編集部