牛乳配達の懐かしき音~ニッポンに「牛乳」と「朝」を届けた宅配サービスの記憶
時代と共に姿を消す
そんな牛乳配達にも、時代の波は訪れた。1970年代の後半、昭和50年代に入ると、大手の乳業メーカーは、紙容器、すなわち紙パックの容器に牛乳を入れて、スーパーマーケットなどで販売するようになった。これによって、牛乳の宅配は一気に減少した。現在も牛乳が配達されるところがあるが、牛乳は「宅配で飲む」ものではなく「店で買う」ものに変わっていったのである。 「牛乳配達」は、牛乳という"味"を届けると共に、ニッポンの家庭に"朝"も届けていた。そんな暮らしの風景、あの"音"を伴っての懐かしい思い出である。 【東西南北論説風(472) by CBCテレビ特別解説委員・北辻利寿】 ※『北辻利寿のニッポン記憶遺産』 昭和、平成、令和と時代が移りゆく中で、姿を消したもの、数が少なくなったもの、形を変えたもの、でも、心に留めておきたいものを、独自の視点で「ニッポン記憶遺産」として紹介するコラムです。 CBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』内のコーナー(毎週水曜日)でもご紹介しています。
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