立入検査536回実施!オウム真理教の後継団体「アレフ」が金欠状態で起こす「戦慄トラブル」の可能性
JR中央・総武線の西荻窪駅(杉並区)で下車し、歩くこと3分弱。小洒落た飲食店が点在する商店街から一本路地に入ると、その建物は見えてくる。 【画像】住民は不安の声…祭壇上に麻原彰晃の写真が置かれた"アレフ"道場「内部写真」 一見どこにでもあるアパートだが、近づくにつれ多数の防犯カメラや、立ち入り禁止を呼びかける張り紙が目に入ってくる。ここはオウム真理教の後継団体「アレフ」の″道場″とされる場所なのだ。 10月中旬、道場がある閑静な高級住宅街が騒然とする出来事があった。近隣住民が話す。 「このあたりはアレフの関係で日頃から、公安調査庁の腕章をつけた監視員がウロウロしていて、それが近くに住む人々の安心にも繋がっていた。ところが先日、スーツを着た大勢の男達が、一斉にアパートの中に入っていったんです。場所が場所だけに、『アレフが何かやらかしたのか』と不安になりました」 現地で取材したところ、15都道府県、延べ32ヵ所のオウム真理教の関連施設に対する公安調査庁による立入検査だったことが判明。同庁HPによると、この立入検査は累計536回実施されているという。
「関連施設は現在、信者達の居住地となっており、施設の中には現在も麻原彰晃の肖像画が飾られています。実は近年、アレフは慢性的な金欠状態に陥っている。9月21日からは再発防止処分により、金品の贈与も禁止されています。西荻窪の道場も自己所有ではなく賃貸です」(捜査関係者) 公安調査庁によると、アレフに「ひかりの輪」と「山田らの集団」を加えたオウムの後継3団体の資産額は、’19年の約12億9100万円から’22年は約2億1600万円まで減少している。 近年、アレフと近隣住民の間で目立ったトラブルは起きていないという。だが、過去には深刻ないざこざが生じていた。商店街の組合関係者がこう明かす。 「道場が出来たのが’00年頃。住民の不安の声もあり、杉並区がカメラを設置し、彼らの動きを監視していた。ところが、教団との裁判で区が負け、カメラは撤去されてしまいました。その2~3年後、施設に銃弾が撃ち込まれる発砲事件が起きたのを受けて、我々商店街が自分たちで防犯カメラを設置。大幅に数を増やしながら対策してきました」 地下鉄サリン事件という、未曽有のテロからまもなく30年が経つ。いまもなお、道場に出入りする信者と思(おぼ)しき人々の姿も確認できる。近隣住民の不安は、今後も静まりそうにない。 『FRIDAY』2023年11月10・17日号より
FRIDAYデジタル