ガザ住民「死と空腹に日々直面」 戦闘1年、国連機関トップが危惧
【エルサレム共同】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリニ事務局長は10日までに共同通信のオンラインインタビューに応じた。パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が7日で1年となり、住民が「劣悪な衛生状態にある」「死と病気、空腹に日々直面している」と危機感を表明した。子供の教育が困難になり、将来の「憎悪」を招くとも警告した。 ガザ保健当局によると戦闘開始後のガザ側死者は4万2千人超となった。ラザリニ氏は1年に及んだ戦闘について「すべてが極端で、信じられない破壊規模だ」と振り返った。ガザはがれきと化すなどし「住めない」場所になったと指摘した。 多くのUNRWA職員が亡くなり、学校など施設の3分の2が損傷したり完全に破壊されたりしたと説明した。 戦闘と新型コロナウイルス禍の影響で子供の教育が長期間、十分にできていないことを危惧。「将来の過激主義の種をまく」ことになりかねないとし、早期に子供たちが安全に学べるようにすべきだとの考えを示した。