記念のボールは母へ ソフトバンク石塚綜一郎、地元の東北で記した2つの「初」に感慨「まずは第一歩」
◆楽天2×―1ソフトバンク(21日、楽天モバイルパーク) 5年目でのプロ初アーチを故郷東北の夜空にかけた。5回無死。ソフトバンクの石塚綜一郎が内の初球、高めの直球を捉えた打球は、左翼ポール際へと飛び込んだ。流れを呼び込む先制ソロ。さらに2回の第1打席では中前へ初安打も放った。 ■ムッキムキ栗原がトゥース【写真】 「東北で打てたことが自分の中では一番大きい。スタメンが発表されるたびに、打率が0割0分0厘だった。そこを何とかしたいというのがずっとあった。恥ずかしい数字だった。まずは(安打が)1本出た。ほっとしている」とうなずいた。 通算3度目のスタメンで結果を出した。試合こそ敗れたが、小久保裕紀監督から期待された打棒を十二分に発揮。チーム事情で2軍再調整に入るが「最後に大きな爪痕は残せた。自信にしつつ、最初打てなかった反省もしたい」と先を見据えた。 秋田県出身の23歳。7月に支配下選手登録された。岩手・黒沢尻工高から育成ドラフト1位で2020年に入団し、ようやくつかんだ2桁背番号。「育成で苦労しかかけていなかった。まずは第一歩」。記念のボール2個は母に渡すという。 小久保監督も「(1軍で)勝負できる自信にもつながってほしい」と期待する。チームは球宴明け初連敗で優勝へのマジックナンバーは「23」で足踏み。それでも二つの快音は、ホークスの未来を明るく照らした。(山田孝人) 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社