年内の灯油価格「110~120円」 コープあおもりが見通し 円安、物価高で高止まり続く
生活協同組合コープあおもり(本部青森市)は8日、今月から年末にかけての灯油小売価格(配達)について、1リットル当たり110~120円程度で推移するとの見通しを示した。2024年の平均価格は10月末時点で115.8円となっており、過去10年間で最高値。円安や物価高、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化などを背景に依然として高止まり傾向が続く。 コープあおもりの灯油価格は21年11月以降1リットル当たり100円超で推移している。昨年は108~120円と価格の上下が激しかったが、今年は114~117円と高値水準で推移しており、8日現在の価格は115円。一方で、配送車両本体の値上がりや燃料代の高騰など、灯油供給に関係する費用は軒並み上昇しており、灯油価格が落ち着く見通しは立っていないという。 コープあおもり生活事業部灯油課によると、県内では灯油価格が高止まりする中、各家庭が節約のために給油を控える傾向にあるという。 新里伸夫課長は「灯油は県民にとって冬の必需品で、政府による補助金で価格が抑制されていても家計への影響は大きい。本格的な冬が始まる前に給油を済ませられるよう、組合員向けの値引きなどを広く周知していく」と話した。 来年1月以降の価格については、世界情勢の原油価格への影響や政府による補助事業が延長されるか明らかになっていないため、同課は「現段階で価格の動向を見通すのは難しい」としている。