フィリピン大統領、外国人身柄拘束の中国海警局法令に懸念表明
[マニラ 29日 ロイター] - フィリピンのマルコス大統領は29日、中国海警局が中国領海に違法侵入した疑いのある外国人の身柄拘束を明記した法令を公表したことについて、エスカレートしており「懸念すべきこと」と述べた。 法令は15日付で施行される。 中国は近隣諸国の排他的経済水域内にあたる南シナ海の領域に侵入する船舶を日常的に非難し、過去1年はフィリピンとの対立が続いている。 マルコス大統領は訪問先のブルネイで記者団に「われわれの国民を拘束すると脅す政策は事態のエスカレーションだ」と指摘。「中国とのあらゆる接点を活用して攻撃的な行動をやめさせ、フィリピン人漁師が南シナ海で操業できるようにする」と述べた。 中国は南シナ海の大半の権益を主張。2016年にオランダ・ハーグの仲裁裁判所は中国が主張する歴史的な権利に法的根拠はないとの判断を下したが、これを拒否している。