飯高地区のコミュニティ交通「すごく快適」 三重・松阪 市長と語る会で利用者
停留所重複の課題も指摘
竹上真人松阪市長と市民が膝詰めで意見を交わす「市長と語る会」の2024(令和6)年春開催分は11日午後7時から、三重県松阪市飯高町富永の市社会福祉協議会飯高支所で第10回があり、飯高地区民生委員児童委員協議会(殿村道信会長、26人)の委員23人が出席した。飯高地区では今月、5年の構想期間を経て新たなコミュニティ交通「かはだ」が運行を開始。会で既に利用した委員から歓迎の声が挙がる一方、「二つ以上の停留所が重なっている」などの指摘もあった。 かはだは飯高地区全域を網羅するデマンド型の乗り合いコミュニティ交通として1日に運行を始めた。昨年度まで森、波瀬だけで運行していた「たかみ」から利便性を改善。停留所は、たかみ時代の延べ33カ所から、同249カ所に増えた。停留所には道の駅飯高駅(飯高町宮前)、宮前診療所(同)、森診療所(飯高町森)などの施設に加え、住民生活により近い集会所やごみ集積所なども加えている。 会では男性出席者が「1カ所に停留所が二つも三つもある所がある」と指摘。別の男性出席者は同町波瀬で「波瀬集会所」「波瀬集会所前」「ごみ集積所」と3カ所が重なる停留所の存在も挙げた。 竹上市長は「それは良くないですね」と返答。続けて岡田久飯高地域振興局長が「(停留所選定の段階で)集会所とごみ集積所には必ず行きますという(地元との)約束があった。初めから整理してしまうと『来ると行っていたのに来んやないか』となるので。今後の運用で無くしていくことは難しくない」と弁明した。12日の本紙取材に岡田局長は、運行後の利用状況を見ながら停留所の増設や統廃合を進める考えも示した。 一方、既に乗車したという女性出席者は「すごく快適でした。もっとみんなに乗ってほしいと思うんです」と口にした。 飯高地域振興局によると停留所のサインは看板のみで1基9614円、土台も含めると同1万8507円。