山田裕貴“太陽”が奇跡の代償を知る悲しみと永野芽郁“雨”の切なる願いに涙があふれる<君が心をくれたから>
永野芽郁主演のドラマ「君が心をくれたから」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系) の第7話が2月19日に放送された。ついに太陽(山田裕貴)が、自分のために雨(永野)が受け入れた“奇跡”について知ることに。物語の中はもちろん、画面の外=視聴者も涙で頬を濡らす約1時間となった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】太陽(山田裕貴)の家族や従業員と食卓を囲む雨(永野芽郁) ■雨が触覚を失うタイムリミットが訪れる 本作は、ノスタルジックな雰囲気の長崎を舞台に、主人公・逢原雨(永野)が、かつてただ一人心を通わせた忘れられない男性・朝野太陽(山田裕貴)と“過酷な奇跡”に立ち向かうファンタジーラブストーリー。脚本は、純愛小説の名手として若い世代に注目の作家・宇山佳佑氏によるオリジナルだ。 太陽の命を救う奇跡の代償として、3カ月かけて五感を失っていく雨。味覚、嗅覚に続いて失うのは触覚。雨はこの先のことを思って不安になるなか、奇跡を見届ける案内人・日下(斎藤工)が告げた「触覚が教えてくれること」を心に留める。一方、太陽は五感を失う病気などないと気付いていた。その後、ついに太陽が真実を知ることに。 ■“奇跡”について知った太陽が慟哭 触覚を失うまで6時間を切った夜。雨は「ギュってしててほしいの、朝までずっと」と太陽に願った。抱きしめてもらいながら雨は、この先五感を失っても「ずっとずっと愛してるからね。それだけは変わらない」とあらためて告げるのだった。 翌朝、無常にも触覚がなくなった雨は、階段から落ち、ケガをしてしまう。頭から血が出ていても痛みを感じない雨に、太陽は「ほんとは病気じゃないんでしょ」と問い掛けた。 そのとき雨の頭をよぎったのは日下の「彼は答えの出ない問いを一生死ぬまで考え続けるのです」という言葉。雨は意を決し、「私、奇跡を背負ったの」と、案内人の日下と千秋(松本若菜)も交えて真実を明かした。 聞く前は「どんなことでも受け止める」と言っていた太陽だが、その真実は信じがたく、だが本当と分かればあまりにもつら過ぎた。 「全部俺のために…」と慟哭する太陽。心の奥にある不安を感じさせないようにとほほ笑みながらも涙がこぼれる雨。永野と山田のまさに真骨頂ともいうべき、涙の演技に見入った。 ■雨が太陽にあることを願う 太陽は「この奇跡を終わらせてください」と日下たちに頭を下げたが、一度受け入れたらすべての五感を失うまで終われないというのがルール。また、太陽が死んだ場合は、雨も命を失う。このまま見ているしかない状況にさらに涙を流す太陽。 「(自分には)救う価値なんてない」と嘆く太陽に、「太陽はこの世界に必要だよ」と雨。それは、高校時代に雨の心を救ってくれた太陽の言葉「雨はこの世界に必要」になぞらえたものだが、雨の心からの思いでもあった。 触覚を失った雨が気付いたのは、「触覚はきっと…幸せを確かめるためにあるんですね」だった。誰かが抱きしめてくれる肌の感覚、誰かに触れる自分の手の感覚…、それらは幸せに通じていたのだ。この物語を通して、ハッとさせられる瞬間だ。 “奇跡”は続く。次に雨が失うのは視覚と決まった。タイムリミットは34日後。それは「桜まつり」の日だ。一人前の花火職人を目指す太陽は、「今の俺には無理だよ」とこの日に自分が作った花火を上げることをあきらめていた。だが、奇跡を知った今、「あなたの花火を私に見せて」という切なる願いをかなえるため約束をする。 触覚を失いつつも、頬に触れ、抱きしめ、太陽を励ました雨。そんなラストまでずっと涙を誘われっぱなしだった。SNSでも「涙腺崩壊」「泣きすぎてつらい」「涙止まらん」といった声が上がりつつ、「最後はうれし涙を」という希望も寄せられた。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部