萩原利久、成田凌との共演シーンに「生きた現場だなと思いました」
今回、ご紹介するのは、ドラマ『降り積もれ孤独な死よ』。13人の子どもたちの白骨死体が見つかった、通称“灰川邸事件”。現場に残された謎のマークが、7年の時を経て、再び姿を現したことをきっかけに、降り積もる謎が予測不能な結末へ誘う、ヒューマンサスペンスです。灰川邸事件で生き残った子どもの1人、瀧本蒼佑(たきもと・そうすけ)を演じた、萩原利久さんにお話をうかがいました。 【画像】暑さも忘れるカッコよさ! 萩原利久さんのショット集はコチラ。
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【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 197 『降り積もれ孤独な死よ』の原作は、『マガジンポケット』(講談社)にて、2021年8月28日より連載中の、同名タイトルの人気コミックです。 2017年、とある屋敷の地下室で13人の子どもたちの白骨死体が見つかった、通称“灰川邸事件”。現場に残された謎のマークが、7年後の2024年に、再び姿を現します。 屋敷の持ち主である、不可解な共同生活を送っていた、父と呼ばれる容疑者・灰川十三(小日向文世さん)、事件の6人の生存者、幾重にも隠された真実。 事件の解明に乗り出した刑事・冴木仁(成田凌さん)は、調べを進めていく中で、衝撃の事実を知ることに! 過去と現在をつなぐ事件の真相。降り積もる謎が予測不能な結末へ誘う、ヒューマンサスペンスです。 ーー演じる役とご自身が似ているところ、共感できるところは? 萩原さん 全く似ていません。あえて似ているところを探すとしたら、原作のビジュアルが普段の僕の髪型と似ているくらいでしょうか(笑)。 自分と共鳴しないからこそ、迷わずに自分にないもので役を作れる楽しさ、難しさがありました。自分をすべて消すんです。もし、自分の一部が出てきていたら、上手く演じることができていないということだと思います。 ーー成田凌さんとの交流を「フラットにコミュニケーションを取っていた」と表現されていました。具体的にはどのような交流をされたのでしょう。 萩原さん 現場にアイスが用意されていて。それを見た成田さんが「家の冷蔵庫にずっとアイスを入れたままだな」と言っていたんです。このように、お互いが特別に何か話題を用意してお話をするというより、その場の状況に応じた流れで会話をしていました。 ーー本編は一瞬たりとも目が離せないシーンの連続ですが、現場の雰囲気はいかがでしたか? 萩原さん みんなの熱量は高かったのですが、ピリついたところは一切なく、和気あいあいとしていて、至る所で円滑なコミュニケーションが取られていました。というのも、プロデューサーさんがめちゃくちゃ現場にいらしていて。みんなに話しかけに行ったり、会話のなかに入ったりと、円滑な現場作りをしてくれたんです。 みんなにとって、相談する先があるというのは心強いので、現場に良い作用を与えていたと思います。 ーー印象に残っているシーンは? 萩原さん 第1話の成田さん演じる冴木と蒼佑のシーンは、先々のシーンを演じるうえで基盤にしたい大事なものでした。テイクごとにお互いがお互いをキャッチして、少しずつ演技が変化していく感覚があり、生きた現場だなと思いました。 第3話で冴木と蒼佑が1対1で本音のやり取りをするシーンは、僕の中でここに向かって演じるという気持ちがあったこともあり、第1話を超えるようなヒリヒリした緊張感がありました。 萩原さん 冴木は蒼佑にとって、究極の最重要人物のひとりです。ひとつひとつの会話ややり取りで、蒼佑のなかで変化していくものや受ける影響は大きいので、成田さんが冴木としてどっしりと構えてくださるのはありがたかったです。 また、吉川(愛)さんは昔から知っていますが、相変わらず化け物のようなレベルで、オンとオフの切り替え方をしていて。声色までバチっと一瞬で変わるので、ゾクっとするほどなんです。僕もどちらかというと細かく切り替えをしていくタイプでひょうひょうとしていると言われるんですが、僕の比ではないですね。彼女の演技を間近で見ると、すごいなと思います。 ーー最後に、『降り積もれ孤独な死よ』の見どころを教えてください。 萩原さん ちゃんと目に生気がない人間を演じることができていると思います。こういう役はあまり多くないと思いますので、こっち側へ行った自分の演技を観ていただきたいです。 何かをしながら観るというよりも1時間頂戴して、集中して考えながら、隅々まで観ていただくとこのドラマを100%楽しめると思います。僕の友だちも「あの人があやしい」と言っていて、周囲のありがたい反響を楽しんでいます。1週間のうちの1時間をいただければうれしいです。