アニメ『ONE PIECE』の主題歌を歌う注目のロックバンドI Don't Like Mondays. YUとは何者か【まとめ】
7.【YU】人との出会いは偶然ではなく、天文学的確率で我々は誰かと出会っている
空港というのは、実に奇妙な場所だ。ここのところ僕らのバンドが海外での公演が多かったりと、トランジットで一時的に滞在する空港を含めると割と多くの空港で過ごす時間がある。そしてまた今、ヒューストンの空港で成田行きの飛行機を待つまでの間、コーヒーを飲みながらブライアン・イーノの『Ambient1:Music for Airport』のアルバムを聴き、このコラムを書いている。 ご存知の方もいるかもしれないが、このアルバムは、Music for Airportという名の通り、空港のための音楽として作曲されたアンビエントミュージックだ。アンビエントミュージックとは環境音楽のことである。比較的静かな音響の繊細な変化の表現を基調として、特定の場所や空間に雰囲気を添えることを目的とし、1975年にブライアン・イーノが提唱した音楽様式のことである。どのようにして生まれたのかという話には諸説ある。 ある日、イーノは事故に遭う。病院のベッドに縛りつけられ、動けない状況にあったイーノのところへ友人のひとり、ジュディ・ナイロンがお見舞いにと、18世紀のハープのレコードを持ってきた。彼女が帰った後、イーノは悪戦苦闘の末やっとの思いでレコードをかけ、また横になった。すると、アンプのボリュームが小さすぎたのに加えて、片方のスピーカーが鳴っていないことに気がついた。しかし彼には直す元気がなかった。イーノは音がほとんど聞こえないまま、レコードを聴いた。そしてその時、“これは新しい音楽の聴き方だ”と気がつくわけである。彼は「その時の経験が、光の色や雨の音と同じように、環境の一部と化した音楽というものを教えてくれたのだ」と語っているという。
8.「お前の黒目は本来あるべき場所にいない」YUが言われてショックを受けたこと
先日、コンタクトレンズを買うための処方箋をもらいに(めんどくさいんだけど)眼科にいったのだが、僕の検査を担当してくれた方は何やらプンスカしていた(年末だからなのだと思う)。そして、その何やらプンスカしている検査を担当してくれた方は、プンスカしながら僕に簡単な視力検査を施した。僕は、上ですとか、下ですとか、口の空いた丸の向きを順番に答えていく羽目になった。わからなかった時はこんなこともわからない愚かな僕でごめんなさい。という気持ちをこめて、わからないです。と答えた。 いつもの検査のあと、何やら別の部屋に連れて行かれた。これはいつもの流れとは違った。次はこの光を見なさいと言われ、(いや、実際には見てくださいと言われたと思う) 僕は言われるがままに、ぴこん、ぴこんと光る、映画『未知との遭遇』に出てくる宇宙船みたいな光の集合体を見せられたわけである。 結果分かったのは、僕の目は人よりちょっと「寄り目」だということだ。