地元政財界では「妖怪」と恐れる人も…次の静岡県知事選の行く末を左右するスズキ・鈴木修相談役の「怪力」
人は「妖怪」と恐れる
「上出来だった。ただし失言が少なくなかった」 突如辞職を表明した川勝平太静岡県知事について、浜松市に本社を構えるスズキ相談役の鈴木修氏(94歳)はこうコメントしたという。 【図解】「南海トラフ巨大地震」が静岡県で引き起こす「あまりに甚大な被害」 スズキを世界的企業に押し上げた鈴木相談役は、静岡の政財界で圧倒的な影響力を保持する。 「鈴木相談役はリニアに反対していました。静岡県を素通りしてしまうことで、県の産業が衰退してしまうと憂慮したからです。だからリニア反対の川勝知事を支援してきましたが、'27年の開業目標を断念させたことで目的は達成できた。このように鈴木相談役は地元政財界を牛耳り、今も『妖怪』と恐れられています」(連合静岡関係者)
渡辺周・元防衛副大臣も意欲
その鈴木相談役の動向に、県知事選の候補者は戦々恐々としている。地元政界関係者が言う。 「大村慎一元副知事が早々に名乗りを上げましたが、鈴木康友前浜松市長が出馬を検討していることが影響しています。康友氏は'07年に鈴木相談役の支援を受けて浜松市長に当選し、4選。元民主党代議士という経歴もあり、県知事選に立候補すれば、立憲民主党とスズキが支援に回って大きなうねりとなる可能性もある。大村氏がそれに先手を打った格好です」 一方で、「鈴木相談役は大村氏を川勝後継として認めた」(前出・連合静岡関係者)という情報もある。立憲からは川勝氏本人から後継を打診された渡辺周元防衛副大臣の立候補も取りざたされる。 鈴木相談役はどんな「怪力」を見せるのか。 「週刊現代」2024年4月20日号より ・・・・・ 【もっと読む】早稲田を出てオックスフォード大学で博士号を取得…静岡・川勝知事「職業差別」発言に隠された日本の「知性格差」という問題
週刊現代(講談社)