正木智也（球団提供）

　ソフトバンク9―4ロッテ（21日）――ソフトバンクが快勝。今宮のソロで先制し、広瀬隆太（慶大）もソロを放つなど、先発全員安打を達成して着実に加点した。ロッテは投手陣が踏ん張れなかった。 【写真】1回2死1、3塁、正木が適時打を放つ

　「堂々としているな。でも負けられない」。ソフトバンクの正木は、慶大の2年後輩にあたる広瀬が新人ながら攻守で躍動している姿に刺激を受けていた。一軍に再昇格して6番左翼で今季初先発すると、早速、その思いをバットに乗せ、結果を出してみせた。

　一回二死一、三塁の好機で、ロッテ先発の小島が投じたチェンジアップにタイミングを合わせ、中前にはじき返した。今季の初安打で初打点。ガッツポーズにも力が入った。

　4月に1度、一軍に昇格したが、代打出場した2試合で結果を出せず、二軍に落ちた。その後、広瀬が一軍に上がって二塁で先発出場を続け、大学の先輩にあたる柳町も交流戦で3割5分1厘をマーク。「あとは僕だけだ」と奮起し、打撃フォームを改善して再び一軍に乗り込んできた。

　四回には広瀬も2号ソロを右翼席に運んだ。そろってお立ち台に立ち、正木は「（広瀬とは）中学時代から一緒のチーム。一緒に立ててうれしい」と喜び、広瀬は「（正木が）2本ヒットを打ってくれたので刺激をもらった」と先輩をたたえた。切磋琢磨して高みを目指す。（渡辺直樹）

　ソフトバンク・小久保監督「（正木について）いいスイングをしていた。（一軍に残るために）危機感を持ってやっていると思う」