存廃議論のJR芸備線 潜在需要など調べる調査を25年1月に実施へ【岡山】
岡山放送
存廃が議論される新見市と広島を結ぶJR芸備線について、路線の多様な価値や潜在需要を調べる調査が、2025年1月に行われることになりました。一方、自治体は、さらなるデータ収集が必要だと声を上げています。 国と岡山県、広島県、JR西日本などが参加し、路線の存廃などを議論する再構築協議会。12月25日に岡山市で開かれた担当者レベルの会合で、国の出先機関の中国運輸局が調査の詳細を発表しました。 調査は、1月に沿線の新見市や広島県庄原市の約3000世帯と来訪者を対象に、アンケートやヒアリングなどを実施。これまで精度に問題があったりデータがなかった人の移動の実態や観光の消費額などを調べます。 備中神代から備後庄原までの約70キロの赤字区間が対象となるこの議論。国は調査をもとに2025年春にはバスとの連携やダイヤの調整など路線の可能性を探る実証事業を検討したいとしています。 (中国運輸局 交通政策部 阪場進一部長) 「現時点では芸備線の可能性を追求するフェーズにあるが今後3年以内を目安にする期間、現状においては令和8年(2026年)度末を目指して最適な交通モードを検討していくということと構成員もゴールを意識した議論をお願いしたい」 一方、岡山県からは幅広い議論をして路線の可能性を検討したい、広島県からは既に廃線となった事例のデータも検討したいなどの声が上がりました。JR西日本からは新たに、この区間の収支率が2023年度2.9%だったことが明らかにされ、厳しい状況が示されました。
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