2年連続休漁中、シシャモの産卵が孵化場でピーク 北海道むかわ町
北海道むかわ町洋光の「鵡川ししゃもふ化場」で、日本固有種のシシャモの産卵がピークを迎えている。近年は記録的な不漁が続き、地元漁協は、資源保護のため異例の2年連続の休漁を決めた。アイヌ民族の伝説にも登場するシシャモだが、「幻の魚にしてはならない」と資源回復に取り組んでいる。 【写真】養魚池の砂利に産み落とされたシシャモの卵=2024年11月16日午前10時54分、北海道むかわ町洋光、松本英仁撮影 ふ化場は2022年にシシャモが遡上(そじょう)する鵡川沿いに新築移転した。川水を引き込み、養魚池は川底と同じ砂や細かい砂利を敷き詰めてシシャモが産卵するとみられる環境を忠実に再現した。 いずれも推定で23年春には約500万匹、今春は約580万匹の稚魚が誕生した。今季は捕獲時期の天候が安定したことから、親魚約2万匹の捕獲に成功し、順調なら来春には約6千万匹の稚魚が産まれる計算だ。町は年1億匹の放流をめざしている。
朝日新聞社