「レンタルぶさいく」で活動する元芸人が考える“弱者男性”の生き方。「それを利用してやろうくらいの強さを持ってほしい」現在はセブ島で活動も、将来の夢は「ヨーロッパ進出です」
ぶさいくをレンタルするサービスを展開する「レンタルぶさいく」氏、32歳。前編ではこのサービスを始めたきっかけと具体的な依頼内容について聞いたが、後編では拠点を海外に移した理由と、“ぶさいく”から見た、日本社会にはびこる「弱者男性論」について語ってもらった。 【画像】レンタルぶさいく氏がマッチングアプリのトップ画像に使っている”奇跡の一枚”
セブでレンタルぶさいく業を再開
――引越しの手伝いなど、ぶさいくが関係ない依頼も増えたしんどさから、2021年2月にいったんは休業したレンタルぶさいく業。そして現在はフィリピン・セブに移住しています。それはなぜ? レンタルぶさいく氏(以下、同) 友人と海外移住の話をしてるうちに、フィリピンなら平均月収2万円だけど、現地日本法人で働けば12万円はもらえると知り、「現地の人より稼ぎがいいならモテるかも!?」と思い本格的に調べて、セブ島を見つけました。 ――それはまた下心全開ですね……(苦笑)。 「プールつきの家に住んで豪遊できる!」って(笑)。 そのために、バイトしながらセブ島で仕事するために英語の勉強や、現地の日本企業の面接をいろいろ受けて採用されたので、2022年8月に移住しました。 ――モテるためのエネルギーがスゴイ。現地での暮らしはどうですか? 新鮮と思えたのは最初だけで、衛生面とかインフラ面とか本当に不便で、正直、この1年が人生で一番過酷でした。一応、サラリーマンをやってますけど、今フィリピンの物価が日本とあまり変わらず豪遊もできない。すなわちモテもしなかったので、来年2月に日本へ戻る予定です。 ――そのなか、今年10月にレンタルぶさいく業を再開しました。 フィリピンでやり残したことのひとつが、ここでレンタルぶさいく業をやること。海外でのぶさいく需要が気になったんです。 ぶさいくって概念はどの国にもあるんで、おもしろいことが起きるかなと期待を胸に再開し、SNSにビサヤ語で依頼の募集もしました。 でも残念ながら今のところ現地の人からの依頼はありません。今あるのはセブ島に移住予定の日本人から、「セブ島での暮らし方について教えてほしい」との相談依頼のみです。 “レンタル〇〇”って日本では聞き馴染みあるけど、他国ではそんなものがない。だから現地のクラブとかに顔を出してまずは認知を広げたいと思ってます。