「サントス ドゥ カルティエ」のブラウン文字盤&ノンデイトは、クワイエット・ラグジュアリーの正解!──GQ新着ウォッチ「Watches and Wonders Geneva 2024」リポート
「サントス ドゥ カルティエ」の新作からもう1本。デュアルタイムは、2つのタイムゾーンが合わさった自動巻きムーブメントを搭載。ケースはスティール製で、ロジウム仕上げの剣型針、7つのファセットが施されたリューズを採用している。 調整可能なセカンドタイムゾーンを表示するグレーのカウンターが、文字盤デザインのアクセントになっており、実にクールな表情だ。スティール製、レザー製のいずれも、「クイックスイッチ」システムを採用。実用性の追求にも抜かりはない。 CARTIER 「サントス ドゥ カルティエ」 SSケース&ブレスレット(グレー アリゲーターレザーストラップに交換可能)、自動巻き、縦47.5×横40.2mm。139万9200円(予価)(9月発売予定/カルティエ カスタマー サービスセンター)
「カルティエ プリヴェ コレクション」に加わった新作は、オリジナルのデザインをそのままに「トーチュ」を現代的に解釈した。注目は複雑機構のモノプッシャー クロノグラフを採用したモデル。 自社製キャリバー「1928 MC」など、最新の技術を惜しみなく投入ししつつも、初期モデルへのオマージュとしてアップルハンド、根本が丸く切り抜かれた秒針を採用するなど、演出もなかなか心憎い。 一方で、ラグはストラップに沿って引き伸ばされ、シルエットが細くなったことで、エレガンスを強調している点は見逃せない。18Kイエローゴールド製のケースが特に素晴らしい。 CARTIER 「トーチュ」 モノプッシャー クロノグラフ 18Kイエローゴールドケース×セミマットブルー アリゲーターレザーストラップ 、手巻き、縦43.7 x 横34.8mm 。世界限定200本、778万8000円(予価)(10月発売予定/カルティエ カスタマー サービスセンター)
これらの新作の発表に合わせてカルティエが用意したリリースにはこうある。 「カルティエは世界の不思議を解き明かし、それと同じ数だけ新しいクリエイションを生み出してきました。カルティエはまさにマジシャンなのです」 これはカルティエ インターナショナル プレジデント&CEO、シリル・ヴィニュロンの言葉である。2024年のカルティエは、ジュエリーコレクションやユニークピースでも“時間の魔法”を披露してくれた。 一方で、時計業界における「クワイエット・ラグジュアリー」のあるべき様を、静かに控えめに、暗示している。時の魔法の真髄は、ここにある。 文と編集・神谷 晃 AKIRA KAMIYA(GQ)
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