【ハイライト動画あり】埼玉ワイルドナイツ、全勝対決に勝利 ブレイブルーパス東京の追い上げをかわす
後半20分、BL東京はCTBセタ・タマニバルが危険なタックルでシンビン(10分間の一時退場)となり14人で戦うことに。それでも、「チームとしてFWのキャリーを増やす戦術だった」(HO原田衛ゲームキャプテン)という言葉通り、原田、NO8シャノン・フリゼル、LOワーナー・ディアンズらが次々に走り込んでディフェンス網を破る。26分、LOワーナー・ディアンズのトライで29-17とすると、30分には交代出場のタウファ・ラトゥがトライして、29-24に迫った。
5点差での攻防にスタジアムの緊張感が高まり、その後も一進一退の戦いとなるが、BL東京が自陣で痛恨の反則。後半37分、埼玉WKはラインアウトから攻め、交代出場のLOマーク・アボットがトライ。松田のゴールも決まって、36-24と突き放した。最後は交代出場のHO堀江翔太が「一回やってみたかったので」とタッチに蹴り出してノーサイドとなった。
「グレートコンテスト」と話したのは、埼玉WKのロビー・ディーンズ監督。「先制トライされたところからよく流れを戻しました。両チームに良い瞬間がありました。チームの準備を称賛したいと思います」。プレーヤー・オブ・ザ・マッチは、小山大輝。好判断のパスでチャンスを作り、ディフェンスでも体を張った。傷だらけの顔が激闘を物語っていた。
敗れたBL東京のトッド・ブラックアダーヘッドコーチも表情は明るかった。「ワイルドナイツは付け入るスキのないチーム。こちらがミスすれば付け込まれる。最後に逆転可能なところに行けたのは良かったです。戦うたびに成長できているのはワクワクします」。BL東京はキャプテンのリーチ マイケル、LOジェイコブ・ピアースなど主力を怪我が欠いたが、ベテランのFL徳永祥尭が怪我から復帰、昨春加入のアサエリ・ラウシー(京産大卒)がリーグワンデビューを果たすなど明るい材料も多かった。ディビジョン1の全勝チームは埼玉WKのみとなったが、プレーオフトーナメントでの再戦が楽しみになる内容だった。
村上 晃一