「将来が不安です…年金だけで暮らせないんでしょうか?」厚生年金で「月額20万円」を超える世帯は何割か
物価上昇がなかなか落ち着かず、電気代や食費今後もどんどん高くなってしまうのではないかと心配されている方も多いのではないでしょうか。 【写真で見る】年金だけで暮らせるの?「公的年金・恩給」だけで生活するシニア世帯は何割かをグラフでチェック 老後生活では年金がもらえるから大丈夫、と思っていると思わぬ落とし穴があるかもしれません。 それでは実際に、20万円以上の年金を受給する人の割合はどれくらいでしょうか。 そこで今回は厚生年金を月平均で20万円以上を受け取る世帯がどれくらいあるのか確認していきたいと思います。併せて、最新の平均受給額についても確認していきたいと思います。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【消費者物価指数】2023年度は前年度比「3.0%」アップ、全体的に上昇中
まずは、年金改定にも少なからず反映される「消費者物価指数」を確認します。 総務省から公表された「2020年基準 消費者物価指数(全国) 2023年度(令和5年度)平均」によると、2020年を100とした総合指数は106.3を記録。2022年度比で、3.0%上昇する結果でした。 その他指標に全体的に指数は上昇し、物価高がつづいている状況が視覚的に捉えられます。こうした物価や賃金の上昇・変動率は、年金や各種保険料にも大きな影響をもたらします。 次の章から、厚生労働省から公表された資料から2024年度の年金モデルを確認していきましょう。
【2024年度】標準的な夫婦の厚生年金受給額は「月額23万円」超え!
この章では、2024年度の年金額モデルを厚生労働省の資料をもとにチェックしていきます。 ●【公的年金】2024度の年金額モデル:月額(前年度比) ・国民年金(満額):6万8000円(+1750円)昭和31年4月1日以前生まれの方は月額 6万7808 円(+1758 円) ・厚生年金※:23万483円(+6001円) ※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合の「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。 国民年金の満額は6万8000円、月額で+1750円の増額でした。 一方、厚生年金の標準夫婦である「会社員の夫と専業主婦の妻」では、月額23万超という結果になりました。 毎年度、物価や賃金などの動向をうけて見直される年金額。しかし、年金制度の維持も見直す目的のひとつであるため、物価や賃金と同程度の年金額引き上げとならない仕組みです。 今回の増額改定でも、物価高ほどではありません。実質的に目減りといわれる理由はここにあるといえるでしょう。 さらに年金からは、社会保険料や税金などが引かれます。年金だけで生活できない人も増えてきているようです。 厚生年金は国民年金よりも受給額が手厚いといわれていますが、実際にはどのくらい受け取れるのでしょうか。