地球上にいつから存在するの? ワニの謎3選【へんないきもの ・爬虫類編 vol.01】
疑問3:なぜ氷河期でも生存できたの?
ところで、同じように氷河期を迎えながら、なぜ恐竜は絶滅して、ワニは生き残ったのでしょうか。 「水に適応したのが大きかったという説もありますが、水の中にいる恐竜もいたので、はっきりとは分かりませんね。また、現在生き残っている爬虫類は変温動物で、長期間食べなくても平気だからだという説もあります。ワニは1週間に1度の食事でも大丈夫なんです。一方、恐竜は大きな体を支えるためにたくさん食べなくてはいけなかったので、生き残るのが厳しかったのかもしれないですね」(高橋さん)。
疑問4:ワニは固い石を食べるって本当?
実はワニは石を食べることがあるそうです。なぜ、そのようなことをするのでしょうか。 「一説には、胃の中で食物をすりつぶして消化を助けるためというのがあります。また、水に沈むためのおもりにしているという話もありますが、いずれも確証にいたっているわけではありません」(高橋さん)。
疑問5:ワニはなぜ地上でも水中でも強いの?
ワニといえば、水中はおろか、地上でもかなりの強面です。噛む力は2トンを超え、泳ぐ速度は時速30キロ程度だとも。 足は短く、地上では俊敏に動けないかと思いきや、種類によっては時速20キロから60キロ程度で走れるものもいるそうです。なぜ、水中でも地上でもワニはすごいのでしょうか。 「基本的に爬虫類は両生類から進化して地上に進出した生き物なので、水陸の両方に強い生き物です。爬虫類が陸に上がれるようになった理由の一つは皮膚にあります。爬虫類は乾燥に耐えられる体の構造になっているんですね。両生類は外に出たままになるとひからびてしまいますが、爬虫類は大丈夫です」(高橋さん)。 ただし、地上にも強いワニですが、足は速くても持久力がなく、こまわりができないなどの弱点があります。とはいえ、陸でも水中でも至近距離では出会いたくありませんが。
平野智美