東京・渋谷のNHK（2023年10月撮影）

　NHKが、今年度見送っていたSMILE－UP.（旧ジャニーズ事務所）や、新会社「STARTO ENTERTAINMENT」所属タレントの番組起用を再開する方針であることが14日、分かった。大みそかの「NHK紅白歌合戦」についても出演オファーをする見込みだ。 　同局稲葉延雄会長は先月18日の定例会見で、同事務所タレントの起用方針について「現時点では従来の方針に変更はありません」としていた。ただ、起用にあたっては被害者への補償や会社のガバナンス体制、再発防止策の向上を求めており「かなり進んできていると認識している。状況をさらに注視し、新規の出演を判断していきたい」と一定の評価をしていた。またSMILE－UP．社の藤島ジュリー景子氏が関連会社4社の会長職を全て退任したことを受けて「進展している。もう少し細部の判断をチェックしていきたい」と話していた。 　NHKは昨年9月、旧ジャニーズ事務所創業者ジャニー喜多川氏（19年死去）の性加害問題を受け、所属タレントへの新規の出演依頼を当面行わない方針を発表。同年末の紅白では第30回（79年）以来44年ぶりに同事務所タレント出演がゼロとなった。今年3月末をもって、既存番組への所属タレントの出演も基本的になくなった。民放各局が起用を続ける中で、一貫して起用ゼロの方針を続けていた。今後は紅白などを見据え、順次事務所にオファーをかけるとみられる。 　NHKの起用方針について、STARTO ENTERTAINMENTは日刊スポーツの取材に「弊社はコンタクトもとっておらず、何もうかがっておりません」と回答した。