三冠王なるか 大谷翔平の87年“未踏”の偉業達成に期待の声 MLB公式番組は「投手としてプレーしていない今年はチャンス」
ドジャースの大谷翔平は、やはり“6月の男”だ。 ここにきて一気にギアが上がってきた。ドジャース移籍後初の古巣対戦となった現地時間6月21日にエンゼルス戦では、右中間スタンドに打ち込む、飛距離455フィート(約138.7メートル)の豪快弾をマーク。78試合目での22号はシーズン46本ペースで、直近6戦で5発と量産態勢に入っている。 【動画】大谷翔平、衝撃の22号! 古巣エ軍相手にセンター後方への特大弾 例年6月を得意としてきた。今季も本塁打は今月8本目で、さらにOPS1.103と文字通り絶好調。敵将をして「別次元の選手だ」(ロッキーズのバド・ブラック監督談)と言わしめる大谷は相手からすれば、抑えようがない存在となっている。 一部では打者として稀有な大記録である「三冠王」への期待もにわかに高まっている。 実際、大谷が偉業をやってのける可能性は公に議論されてもいる。MLBの公式メディア『MLB Network』の番組「MLB Tonight」は「ショウヘイ・オオタニは三冠王になれるか」をテーマにトークを展開。ナショナル・リーグでの達成者が1937年のジョー・メドウィック(カージナルス)以来不在であるという事実も紹介した。 約87年間、達成者がいない偉業を大谷は達成できるか。番組に出演したMLB4球団を渡り歩いた元捕手のアンソニー・レッカー氏は、「今年は投手としてプレーしていないから正当なチャンスがあると思っている」とし、こう論じている。 「当然ながら、今一度集中力を高めて、もう一段階ギアを上げていく必要がある。私が問題になると考えるのは、オオタニが先頭打者で居続けた時に打点を稼ぐのに十分な機会が巡って来るかどうかだ。ドジャースの下位打線はそれほど強力じゃない。だから彼にどれだけの打点機会が巡って来るかは疑問だ」 それでもレッカー氏は「オオタニが現状のように打率を維持できれば、可能になるだろう」と指摘。「彼は簡単に50本のホームランを打ててしまうパワーがあるからね。そうすれば、私の懸念も心配なくなるはずだ」と主張している。 無論、いまだシーズン前半戦であることを考えれば、時期尚早なのは承知の上。だが、現時点で二冠王(打率.322、本塁打22)となっている偉才ならば、と思わずにいられない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]