G7が中国に強く警告、ロシアの侵略戦争支援をやめるよう要求
(ブルームバーグ): 主要7カ国(G7)外相は中国に対し、ロシアのウクライナ侵攻を手助けするのをやめるよう警告した。中国への警告としては、これまでで最も強い部類に入る。
ブリンケン米国務長官は19日、イタリア南部カプリ島でG7外相会合終了後に記者団に対し、「ロシアがウクライナ侵攻に使用する兵器を供給するべきではない。これは中国に対して、また他の多くの国に対しても、われわれは極めて明確にしている」と語った。
そのような兵器供給が「ロシアのウクライナ侵攻継続を可能にし、ロシア軍とその防衛能力の全体的な再建を助けている」と指摘した。
ロシアのウクライナ侵攻について中国はほぼ中立であるとの立場を示そうとしているが、習近平国家主席とプーチン大統領が2年前に「制限のない」友好関係を表明した両国は、深く連携している。
米国を含むウクライナ支援国は、中国がロシアに光学機器や硝酸化合物、マイクロエレクトロニクス、ターボジェットエンジンを供給し支援していると非難。ブルームバーグは今月、中国はロシアに軍事目的の衛星画像のほか、戦車用のマイクロエレクトロニクスや工作機械を提供していると報じた。
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G7は共同声明で「ロシアが軍事生産促進のため使用する軍民両用品や兵器部品が中国の企業から移転されていることに、われわれは強い懸念を表明する」とし、「これによりロシアは防衛産業基盤を再構築し、活性化することが可能になり、ウクライナおよび国際的な平和と安全保障に脅威をもたらしている」と続けた。
ドイツのベーアボック外相も同日、「不法な侵略戦争を遂行するロシアと中国がかつてない緊密な関係を築くなら、容認できない」とカプリ島で記者団に発言。「われわれは中国に、プーチン氏に対する影響力を行使するよう求める。プーチン氏の戦争マシーンに火力を与えるような国は、世界のどの国であってもわれわれは容認しない」と語った。