【高校野球】報徳学園・今朝丸VS広陵・高尾にスカウト6球団集結 今朝丸「投げ勝つこと意識」と8回1失点
◆練習試合 報徳学園2―1広陵(9日・報徳学園グラウンド) 2年連続センバツ準優勝の報徳学園(兵庫)が、広陵(広島)との練習試合に2―1で勝利した。今秋ドラフト候補の最速151キロ右腕・今朝丸裕喜(3年)が先発登板し、8回5安打1失点と好投。「序盤はけっこう苦しいピッチングだったんですけど、終盤にかけていいピッチングができたので良かったと思う。(序盤は)緩急が使えていなかった」と振り返った。 「長いイニングを放るとは言われていたので、フォームをいかに崩さず投げられるかをテーマにやっていました」と今朝丸。2回に1死三塁、3回には2死満塁のピンチを背負うなど立ち上がりに苦戦したものの、以降は調子を上げていった。 高尾も好投を続け、0―0で迎えた6回に、4番・只石貫太捕手(3年)に左翼へソロ弾を浴びたが、直後に味方が逆転。日本代表候補選手強化合宿で交流のあった広陵のエース右腕・高尾響(3年)との投げ合いに「投げ勝つことは意識していた」と、以降は8回まで走者を出さなかった。 この日は、6球団10人のNPBスカウト陣が視察。阪神の熊野スカウトは「フォームのバランスが良くなっている。真っすぐも力が増していた、腕がよく振れている」と高評価した。 同じくセンバツ準優勝した昨年は、エースの盛田智矢(現青学大)がコンディション不良で春季大会のベンチを外れ、今朝丸と間木歩(3年)を中心に春の兵庫を制し、続く近畿大会に出場した。ただ、夏は5回戦で敗退。大角健二監督は「去年は(状態を)ずっと上げっぱなしで、夏前に今朝丸も間木も調子を落としたので。夏のピーキングをトレーナーとか全員で話し合いながらやっている」と、今年の春季大会では今朝丸をベンチから外して体作りに専念させた。「段階を踏めている。ここから上がってくると思います」と、約1か月後に迫る兵庫大会開幕へ、調整は順調に進んでいる。今朝丸も「分かっていても打てないストレートを投げられるよう。チームとしては日本一を取ることを意識してやっていきたい」と、さらなるレベルアップを目指す。
報知新聞社