【実際に購入レポート】ポルシェ・タイカンの長期レポート(19) EVポルシェ、タイカンに丸2年乗りました。
ポルシェらしく走り続けた2年間
この3月11日で、ポルシェ・タイカンの試乗は丸2年が経過した。そこで、今回は、新車時からこれまでのEVレポートの総括をお届けしたい。 【写真】編集長とポルシェ・タイカンとの日々 フォトギャラリーをみる (31枚) 2年間、タイカンに乗り続けて一番強く印象に残ったのは、EVであるタイカンも紛れもないポルシェである、ということだ。確かに、歴代911のような、魅力的なエグゾースト・サウンドは聞けないが、的確なハンドリングや、サスペンションのしなやかな反応から生まれる俊敏な動き、そして、各部の合わせや感触の繊細さなど、ポルシェが本来、持ち続けてきた美点は全て継承している。 そして更に重要なのは、2年の間に一度もレッカーのお世話になるようなトラブルもなく、誠に順調に距離を重ねてきたことである。テスト車は、2022年モデルのタイカンであるが、実は2021年モデルで、ポルシェとしては珍しくかなりの不具合が出た。全く新しいEVの初期モデルであるから、ある程度は致し方ないのだろうが、それを次年度で完璧に修正しているのが凄いと思う。結果的に私は実に快適なEVライフを過ごせたと言える。 私の主な使い方は、川崎市麻生区にある家から、約110km離れた山梨県甲府市の常磐ホテル(仕事場)までの往復で、凡そ週に1~3回のペースで中央道を走っていた。この他、都内や甲府市内での移動、そして偶に取材や出張で片道100~200km程度の走行が加わる、というのが通常のパターンで、月平均では1500kmあまりの走行となった。 走行スタイルは、EVになったからと言って変わる訳ではなく、それなりのスピードを保って、キビキビとスマートに走ることを心がけており、電費をよくするためにアクセルペダルを緩めるようなことは一切しなかった。要はポルシェらしい走りを2年間貫いたという事である。結果の数値を以下に示すと、総走行距離3万4097kmで、この間の総電力消費は8717.66kWhとなり、従って、総電費は3.91kWhというデータとなった。