ロシア南部2カ所で教会や警察襲撃、警官15人死亡 テロとみて捜査
ロシア南部ダゲスタン共和国で23日、教会や警察施設などが武装勢力に襲撃され、同共和国首長によると、民間人数人と少なくとも15人の警察官が死亡した。インタファクス通信などが伝えた。捜査当局によると、民間人の犠牲者は教会の司祭と警備員の2人とみられる。 【動画】炎上するビル、警察官との銃撃戦も ロシア南部で武装勢力が襲撃 ロシア連邦捜査委員会はテロとみて捜査を始めた。当局によると、事件があったのはダゲスタンの首都マハチカラと南部の都市デルベント。武装勢力がロシア正教会の教会2カ所とシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)、警察施設を襲った。教会周辺の建物が燃えたという。 国家反テロ委員会は、襲撃犯5人を殺害したと発表。ロシアメディアによると、うち3人は同共和国セルゴカラ地区長の息子とおいで、地区長を拘束したとしている。武装勢力の詳細については明らかにしておらず、警官隊との銃撃戦が続いているとの情報もある。 ロシアでは3月、モスクワ郊外のコンサート会場を武装勢力が襲撃する事件が発生し、140人以上が死亡した。ロシア当局は、ダゲスタンで拘束した武装勢力のメンバーが襲撃犯に武器を提供したと供述した、と発表していた。ロシア側はウクライナの関与を主張しているが、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出している。ダゲスタンはイスラム教徒が多く、当局はISなどの浸透を警戒していた。
朝日新聞社