夏の溺れ事故212件発生、約7割が死亡―日本財団が分析 : 若者は遊泳や川遊び、高齢層は釣りで
楽しい夏休みシーズンは、海や川での「水の事故」が多発する季節でもある。危険を避けて、水辺を安全に楽しむため、日本財団の「海のそなえ」プロジェクトが実際に起きた海や川での溺れ事故を分析した。
日本財団「海のそなえ」プロジェクトが、新聞(全国紙、地方紙、デジタル版)やテレビ局発のウェブニュースをモニター、7月1日~8月25日までに全国で発生した溺れ事故に関する2548件の報道記事を集計・分析した。期間中に溺水事故は212件発生し、溺れた人は230人だった。
このうち無事に救助されたのは51人で、7割近い156人が死亡、14人が行方不明だった。事故が起きた場所は「海岸」99人が最も多く、「沖合」「港・漁港」を合わせた海域が全体の6割を占めた。
年代別では「70代以上」52人が最も多く、「20代」44人が続いた。若年層と高齢層が事故に遭いやすいことがみてとれる。
溺水時の行動は「遊泳時」64人が最も多く、次いで「川遊び」「釣り」が続いた。年代別の傾向としては30歳未満は「遊泳」「川遊び」が多く、60歳以上は「釣り」が多かった。
日本財団、うみらい環境財団、日本水難救済会、日本ライフセービング協会の4団体は、3年計画で安全に水辺環境を楽しむための「海のそなえ」の新しい常識の浸透を目指す活動を進めている。