高知県奈半利町のふるさと納税をめぐる贈収賄事件のやり直しの裁判で、高知地方裁判所は町の元課長補佐に懲役4年6か月の実刑判決を言い渡しました。 【写真を見る】ふるさと納税めぐる贈収賄事件　やり直しの裁判で“賄賂性認識”認める　元課長補佐に実刑判決 やり直しの裁判で判決を受けたのは、奈半利町の元課長補佐・柏木雄太（かしわぎ・ゆうた）被告です。 柏木被告はふるさと納税をめぐり、事業者に便宜をはかった見返りに賄賂を受け取った罪で起訴され、一審で、起訴された罪より軽い第三者供賄罪などで懲役4年6か月の実刑判決となりました。 2審の高松高裁は「賄賂性の認識」について「判断に事実誤認がある」として審理を差し戻し、柏木被告はやり直しの裁判で「賄賂という認識はあった」とそれまでと証言を変え、起訴内容を認めていました。 23日の判決で、稲田康史裁判長は、「返礼品や業者の選定など、強大な差配権限を利用して共犯者がばく大な利益を得られる仕組みを考案し、主体的かつ積極的に主導している」などと指摘。起訴された際の「受託収賄罪」を認定し、やり直しの裁判でこれまで認めていなかった事実を認めたことや反省の言葉などをふまえ、柏木被告に懲役4年6か月の実刑判決を言い渡しました。