復興へ願い乗せ、東京を出発 「北陸との交流深めたい」
東京駅を出発する最初の敦賀行き北陸新幹線かがやき501号は16日午前6時16分、警笛を響かせながら軽やかにホームを滑り出していった。集まった多くの鉄道ファンが見送り、関係者や乗客は能登半島地震からの一日も早い復興を願った。 東京駅のホームで開かれた出発式。あいさつに立ったJR東日本の深沢祐二社長は「北陸との交流が深まることを期待している」と意気込んだ。石川県出身の俳優浜辺美波さん(23)も登壇し「北陸エリアが身近になって、たくさんの人に思い出をつくってほしい」と話した。501号は浜辺さんらの合図で出発した。 後続列車に乗った千葉県佐倉市の会社員細谷尚司さん(56)は「学生時代は夜行列車で向かっていた福井への旅が今や3時間で行けるなんて。震災の復興にもつながってほしい」と語った。千葉県市川市の高校2年新井滉大さん(17)は「こんなビッグイベントは見に行くしかないと思った」と興奮した様子だった。
一番列車で東京駅に到着した福井市の無職西山栄造さん(63)は「スピード感が全然違う。東京の孫に楽に会えるようになった」と笑った。