猿川真寿

　大きな痛手だった初戦のラスを、エースがかき消した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」2月29日の第2試合はBEAST Japanext・猿川真寿（連盟）が逃げ切りトップ。リーチとダマテンを巧みに使い分け、最後まで冷静に打ち抜いた。チームには逆転でセミファイナルシリーズ進出の可能性もまだ十分に残っており「頑張れば見えてくる」と先を見据えた。 【映像】猿川の決まらない勝利ポーズと爆笑するリポーター 　試合は起家からTEAM雷電・黒沢咲（連盟）、赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）、猿川、セガサミーフェニックス・東城りお（連盟）の並び。猿川は東1局、早い八万切りの後の六・九万待ちでリーチ。この河を見て、九万を切った東城からロン。リーチ・平和・赤・ドラの8000点で先制した。技が光ったのは東4局、中を暗刻にした4・7索待ちのテンパイ。4索でアガれば456の三色同順が完成するチャンス手だ。ここで猿川はリーチせず。ライバル全員が今にも攻めかかってきそうな様子であること、またソウズが打たれやすいことも加味したこの決断が大成功だ。ボーダー上で争う東城から高目の4索が打たれてロン、中・三色同順の5200点を決めた。 　直後の南1局、東城へ痛恨の満貫放銃も、猿川は慌てない。南2局2本場に2000点（＋600点、供託1000点）を東城からロン。南3局は黒沢から2900点と小刻みにまたスコアを伸ばし、南4局は3着目園田のアガリを見送ってトップ終了、個人6勝目を手に入れた。 　試合後は「東1局がうまくいった」と先制点を勝因に挙げ、技が光った東4局の5200点は「リーチとヤミテンで、アガリ率が違い過ぎる」とその理由を述べた。淡々とした戦い振りにも、上位へ必死にくらいつく熱量、そしてエースとしての意地も見られたナイスゲームだった。 　最後に猿川はボーダー上の争いについて「100（ポイント差）以内になれば（可能性はある）。3・4（着）と『負け・負け』を1回引くとキツくなる。そうならないように頑張っていければ、セミファイナルも見えてくるんじゃないかなと思っています」と見通しを語り、ファンへ「来週からさらに追いつけるように頑張っていきたいと思います」と努めて冷静に、しかし熱の籠ったメッセージ。これには「がおー！」「ナイストップでした！」「まだわかんないガンバレ」「なんとか粘ったねビースト」とエールが多数寄せられていた。 【第2試合結果】 1着　BEAST Japanext・猿川真寿（連盟）3万6700点／＋56.7 2着　赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）2万9500点／＋9.5 3着　TEAM雷電・黒沢咲（連盟）2万6100点／▲13.9 4着　セガサミーフェニックス・東城りお（連盟）7700点／▲52.3 【2月29日終了時点での成績】 1位　赤坂ドリブンズ　＋527.9（82/96） 2位　U-NEXT Pirates　＋437.0（80/96） 3位　KADOKAWAサクラナイツ　＋319.0（80/96） 4位　KONAMI麻雀格闘倶楽部　＋136.7（80/96） 5位　渋谷ABEMAS　＋60.4（80/96） 6位　セガサミーフェニックス　▲305.2（82/96） 7位　TEAM雷電　▲365.1（82/96） 8位　BEAST Japanext　▲400.5（82/96） 9位　EX風林火山　▲410.2（80/96） ※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会 ◆Mリーグ　2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。 （ABEMA／麻雀チャンネルより）