奈良・下北山村の土砂崩れ 復旧に向け国道をう回する「仮の橋」6月下旬供用開始に向け設置へ 費用9億円かかる見通し 開通時に周辺の宿泊施設割引の支援策も
去年12月、奈良県下北山村の国道沿いで土砂崩れが発生し車ごと巻き込まれた和歌山県橋本市の男性(75)が死亡しました。この土砂崩れに伴い、通行止めとなっている国道について、奈良県は復旧のために設置する仮の橋を今年6月下旬に供用開始に向けて整備する方針を示しました。
「仮の橋」費用は9億円かかる見通し
奈良県の山下知事は20日に開いた会見で「多大なるご不便をかけていることに関しては申し訳ないです。1日もはやく仮橋を完成させて道路の供用を開始したい」と話しました。 また、今回の復旧に伴い、斜面の安全確保や橋梁の設置用などで県は9億円の費用がかかる見通しであること明らかにしました。 これまでの検討委員会では、通行止めが続いている国道169号の復旧方針について「仮の橋を設置して復旧を進める方針が確認され、車両の通行が再開する見通しは4か月後の今年6月ごろではないか」と、はじめて具体的な日程が示されていました。 また、これまでに土砂崩れの現地をボーリング調査した結果も一部示され、『岩盤が風化していたことが、調査結果としても改めて確認された』ということです。 復旧に向けた検討会に会に参加した専門家らは、「似たような環境の斜面は、日本中にある」と話し、事前対策の難しさを指摘する声が上がっていました。
「仮の橋」開通から3か月間 支援策を実施へ
また、通行止めが続く中、下北山村の観光施設などに影響が出ているとして、仮の橋の開通から3か月間、周辺の宿泊施設の料金を割り引く支援策を実施するということです。