《戦後79年》命の大切さ訴える 児童ら詩や絵本朗読 茨城・鹿嶋
平和の尊さを知るきっかけにしてほしいと、茨城県鹿嶋市宮中の市立中央図書館で「へいわ絵本の朗読会」が開かれた。同図書館が主催し、同市の演劇集団プロジェクト麗舞のメンバーら10人が協力。また、市立鹿島小5年の小野塚彩夏さん(11)と市立波野小5年の中山夏実さん(11)は谷川俊太郎さんの詩「せんそうしない」を朗読し、平和な世の中が続くことを願った。 朗読会は今年で19回目。 小野塚さんと中山さんは「ちょうちょと ちょうちょは せんそうしない」「きんぎょと きんぎょも せんそうしない」と交互に読み上げ、人間以外は戦争をしない生き物を挙げる谷川さんの詩を通し、来場者に戦争を止められない人間の非情さを訴えた。最後は「せんそうしない」と強く声を合わせた。 小野塚さんは「戦争はやっちゃいけない。人を傷つける」、中山さんは「(平和な世の中が続き)皆が楽しく過ごすことができればいい」と朗読会に参加した感想を述べた。 ほかに、鹿島高2年の杣沢真季さん(16)が、命や心の大切さを伝える京大有志の会の「わたしの『「やめて』」、麗舞の代表、小野塚弘美さん(54)が石垣島で懸命に生きる家族を描いた下嶋哲朗さんの「ヨーンの道」など合わせて6作品を朗読した。 鑑賞した同市荒野の大久保友江さん(77)は「命の大切さを感じた。残された人生を精いっぱい生きたい」と話した。
茨城新聞社