【2024年プロ野球ドラフト会議】さわかみ関西独立リーグからNPB球団入りへの熱い想い~和歌山ウェイブス所属の小川佐和選手
浮き彫りとなった自身の課題
「ドラフト会議が終わった瞬間はめちゃくちゃ悔しかったです。けど、来年頑張ろうって思いました。逆に火がつきましたね。」明確な課題は力強さ。脚の速さを目立たせたいがために、盗塁数に焦点を置いていたプレーのみではどこか物足りない印象を与えたのだろう。年に数試合行われるNPBとの交流戦でも、レベルの上がった投手の前では力負けする場面も見受けられた。そんな小川が、今年と同じではダメだと危機を感じ、新たに取り入れたのがウエイトトレーニング。高校通算20本以上の本塁打を記録していたパワーを呼び起こし、持ち前の高い身体能力で現場内の目立つ術を鍛え上げた。体重も順調に増量し、それに伴い着実に成長を実感し始めている。 「現場でどう目立つか」 今季より新たに監督へ就任した西村憲(元阪神タイガース)監督の助言もあり、数字にとらわれないスタイルへと一転した。残した成績こそ昨年より劣るところもあるものの、存在感はより一層膨れ上がっていたに違いない。それでも終わってみると盗塁数は65と、昨季の自分を悠に超えた。NPBとの交流戦においても手応えを感じるほど、いつだってその行動には自信と根拠が漲っている。そんな威勢の良いプレーは今年もより一層磨きがかかり、幾度となく観ている人を魅了してきた。しかもそれだけにとどまらない。小川の周りにはいつだって支えてくれるファンがいる。地元で夢を追いかけているだけのことはあり、見ず知らずの人からも期待の声をかけられることもあるという。「人のことを応援するって、しかも自分が諦めたことって多分悔しくてなかなか応援できないんですよ。だからこれだけ応援してくれている人がいたら、まじでNPBに行かないと申し訳ないなって思います」 自分の道を正解にするのは自分の行動のみ。ブレない軸と行動力はどんな道でも正解へと変貌する。神のみぞ知る運命のドラフト会議は10月24日(木)だ。地元の期待を一身に背負って運命の時を待ち望む。
VictorySportsNews編集部