シリアで大規模な反体制デモ呼んだ「落書き」、あの日の少年は「自由な国」造り誓う
ダラアでは多くの建物が破壊され、手つかずのままだ。他の都市やヨルダンへ避難し、戻れない住民も多い。だからこそ「争いのない、自由で尊厳が守られる国にしたい」と力を込める。
シャーム解放機構をはじめ、トルコが支援する「シリア国民軍」など様々な組織が混在する中で、結束できるかどうかが大きな課題だ。18年に結婚し、翌年には息子ができた。新たな家族のことも思い、訴えた。「次の世代のために我々は団結しなければならない」
トルコ外相、シリア旧反体制派と会談
【カイロ=西田道成】トルコのハカン・フィダン外相は22日、シリアの首都ダマスカスを訪問し、シリアの暫定政権を主導する旧反体制派「シャーム解放機構」(HTS)の指導者アフマド・アッシャラア氏と会談した。アサド政権崩壊後、主要国の外相によるシリア訪問は初めて。旧反体制派を支援するトルコは、いち早く関係構築を進めることで、影響力を高める狙いだ。
アナトリア通信などによると、フィダン氏は会談後の共同記者会見で、シリアの政権移行を支持する姿勢を表明した。シリア再建と難民の帰還のために「国際社会は新政権を強力に支援すべきだ」と述べ、シリアに対する制裁解除の必要性を訴えた。敵対するシリア北東部を支配するクルド人勢力については、「シリアに居場所はない」として、追放するよう求めた。
一方、アッシャラア氏は、クルド人勢力の支配地域を含め、「国家以外のいかなる勢力にも武器の所持は認めない」と強調。新たな国軍の発足に向け、近く委員会を設置する考えを示した。