べテルギウスがなくなる?! いますぐ夜空に浮かぶオリオン座を眺めよう
めでたい紅白の星の意味
さて、星の並びがわかったら、星の明るさや色にも注目をしてみてください。オリオン座には明るい一等星が2つも輝いています。 まず1つは、三ツ星の左上に赤く輝く一等星「ベテルギウス」。星の名前ってカタカナで覚えにくいと感じますが、名前の意味を知るとわかりやすいと思います。ベテルギウスの意味は「巨人のわきの下」。星座の絵と合わせて見てみると、オリオンのわきの下でちゃんと輝いています。 もう1つは、ベテルギウスから三ツ星を挟んだ対角に白く輝く一等星「リゲル」。リゲルの意味は「巨人の左足」。やはり星座の絵と合わせてみると、オリオンの左足で輝いています。赤いベテルギウスがワキの星、白いリゲルが左足の星、三ツ星がくびれた腰の辺りだとすると、なんだか人の姿が浮かび上がってきませんか? 星の名前って、意外とそのまんまの意味だったりするのです。友だちにも教えたくなりますよね。※意味には諸説あります
ベテルギウスは、もうすぐ爆発してなくなる?
オリオン座のベテルギウスといえば、間もなく寿命を迎えてなくなるのではないかと考えられています。星は寿命が近づくと赤く大きく膨らみます。赤いベテルギウスもそんな星のひとつ。でも星の世界の時間というのは私たちの時間の感覚では想像もつかないほど壮大です。「間もなく」といっても明日かもしれないし、一年後かもしれない、もしくは数万年後かもしれません。もし私たちが生きている間にその瞬間に出合えたら、どんなオリオン座の姿をみることができるのか楽しみですが、もう二度といまのオリオン座を眺めることはできません。ぜひいまの姿をあらめて心に刻んでおいてください。 オリオン座は見つけられそうですか? あのオリオンは一人で狩りに出かけているわけではありません。かわいらしい動物がお供しています。次回は、そんなお供の動物をご紹介しましょう。 (葛飾区郷土と天文の博物館・湯澤真実)