ロッカールーム分裂したままアメリカへ…… 早速マレスカを悩ませるチェルシーのプレシーズン
問題が山積みだ
チェルシー新監督エンツォ・マレスカにはさっそく試練が降り掛かっている。 チームはプレシーズンのアメリカツアーに出発したが、問題は山積みだ。最大の問題と思われるのは、ロッカールームが分裂の危機に瀕していることだ。すでに報じられているとおり、MFエンソ・フェルナンデスがアルゼンチン代表のチームバスの中でアフリカにルーツを持つフランス人選手を揶揄するような内容のチャントを歌い、それをSNSに投稿したことで大炎上した。深刻なのは、その後DFウェズレイ・フォファナらが強い不快感を示し、E・フェルナンデスのSNSフォローを解除するといった事態に発展したことだ。 [動画]カリフォルニアでプールに入るチェルシーのメンバー FWニコラス・ジャクソンが黒人少年と交流するE・フェルナンデスの画像とともに彼をかばうような投稿を行ったが、それは現在削除されている。英『Daily Mail』はそれがロッカールームの分裂を示唆していると報じており、マレスカには早急にチームを修復するという予定外の重いタスクが課せられることとなった。 また、FAが調査を開始した場合、E・フェルナンデスには最大12試合の出場停止処分が下る可能性があるという。その間主力選手を失うということだけでなく、マレスカはメディアから厄介な質問攻めにあうことが予想され、シーズン序盤から悩みのタネが増えてしまうことにもなる。どのようにメディアやファンを納得させるのか、これも同監督が解決しなければならない課題の1つといえる。 加えて、DFトレヴォ・チャロバーが遠征メンバーに入らず、戦力外とみなされていることも議論を呼ぶだろう。アカデミー育ちのチャロバーはファンからの人気も高い選手だが、これについてもマレスカは説明を求められることになるかもしれない。近年チェルシーは大型補強を続ける一方でカラム・ハドソン・オドイ、メイソン・マウントといったアカデミー育ちの選手たちを放出し続けており、快く思っていないファンも多いとみられる。 アメリカではレクサム、セルティック、クラブ・アメリカ、マンチェスター・シティ、レアル・マドリードと5試合を戦う予定のチェルシー。その間にマレスカ監督はチームをまとめることができるか、新指揮官の手腕がさっそく試されている。
構成/ザ・ワールド編集部