ナゼ 女性議員、増えない理由は? 吐露した立候補への「壁」 <6.16沖縄県議選>
地域の男女平等度を政治、行政、教育、経済の4分野で分析する「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」で、沖縄は特に政治分野の順位が低く2024年度は28位にとどまっている。政治分野への女性進出は進んでいない。 【写真】メディアはジェンダー平等ですか? 6月16日投開票の県議選を控え、現状を変え女性の声を政治に反映させようと、有志らによる女性の立候補予定者らを集めた集会やインタビュー音声配信の収録が続いている。立候補予定者らは、普段の生活で問題に感じていることに声を上げる大切さや、立候補までに立ちはだかる壁を次々と口にした。 「『(子どもが)まだ小さいから次でいいんじゃないか』という話しもあった」―。5月中旬、那覇市の飲食店で開かれた集会で、ある候補者が吐露した。 立候補を予定するある県議は、22年の統一地方選の際、市町村議会への女性の立候補者擁立に奔走した経験を振り返り「(擁立が決まるまでに)10倍くらいの人に断られた」と明かした。その理由としてパートナーの理解が得られなかったり、親戚に反対されたりすることがあったという。 本紙が5月に立候補予定者72人に実施したアンケートでは、議員の一定数を女性に割り当てる「クオータ制」の導入について、「どちらでもない」と無回答を除き過半数の37人(53・6%)が「賛成」と回答する一方、「反対」は26人(37・7%)で約4割いた。理由として「性別による枠を設けることが法の下の平等に反する」との意見もあった。 一方、集会で立候補予定者は「女性が参政しやすい状況を議会でつくっていくのも大事な取り組みだ。数は力。だからこそ女性が増えることが必要だ」と力を込めた。
琉球新報社