『マッドマックス』ミラー監督、イモータン・ジョー代役案に当初は抵抗も「変身してのけた」
1作目を手掛けた当時を振り返り「僕にはあまり経験がなかった。特に演技についてはね。演技というものを全く理解していなかったんだ」と語るミラー監督。そんなミラー監督にとって、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーと共にオーストラリアに移ってきたヒューさんの存在は大きかった。 「ヒューは、僕を心から驚かせるような方法で作品に取り組んでくれた。詳細は省くけれど、彼の演技にはとてつもない説得力があったんだ。『マッドマックス』のキャストには、オーストラリア国立演劇学院を卒業したばかりのメル・ギブソンもいたし、ソープオペラに出ている俳優たちもいた。ヒューは、それぞれ異なる訓練を積んだ俳優たちをまとめる方法を理解していた。ほとんど、彼自身の行動やひらめきでやってのけたんだ。そのことは僕に大きな影響を与えたし、重要なことを学んだ。そうしたヒューの歴史、僕たちの仕事のやり方もヒュームは知っていた。それが最も重要なことだったんだ」
「これまで一緒に仕事をしたなかには、ある意味、僕にとって最も偉大な師となった俳優が何人かいる。彼らからは、演技のプロセスやグループでの共同作業の仕方について、これまで読んだどんな本よりも多くのことを学んだよ」というミラー監督は「これまで培った全ての技術、全ての訓練、全ての練習(から得たもの)を駆使して、その瞬間に直感的に反応するのが俳優。純粋に直感的な反応が原動力なんだ。それが本当に面白いし、僕はそういう人たちに畏敬の念を抱く。ヒューは間違いなくその一人だったよ」と語った。
映画『マッドマックス:フュリオサ』は5月31日より全国公開