バイデン氏、先住民寄宿学校への強制入学を謝罪 「米国史の汚点」
バイデン米大統領は25日、西部アリゾナ州の先住民居留地を訪問し、米政府が1969年までの150年間にわたって、先住民を白人社会に同化させるため、寄宿学校に強制的に入学させていたことを初めて正式に謝罪した。バイデン氏は「米国史の汚点だ。弁解の余地はない」と述べた。 【図表】米大統領選の接戦7州は? 内務省によると、37州に計400以上の寄宿学校があった。強制入学は1819年から行われ、少なくとも約1万8000人が通った。病気や栄養失調などで970人以上が亡くなったという。強制的にキリスト教に改宗させられたほか、先住民の言語を話すと罰せられるなどした。 アリゾナ州は11月5日投開票の大統領選の激戦州の一つで、2020年の大統領選では、バイデン氏がトランプ大統領(当時)に1万票の僅差で競り勝っていた。今回の選挙でも接戦が見込まれている。 アリゾナ州の先住民の人口は6%程度で、伝統的に民主党を支持してきた。米メディアによると、民主党のハリス副大統領の陣営は、バイデン氏の謝罪が支持層の投票率向上につながることを期待しているという。【ワシントン松井聡】