すみだ向島EXPO、終了まで1週間 今週末からスタートの展示・イベントも
墨田・京島地区のアートイベント「すみだ向島EXPO」が、イベント終了の11月3日まで残すところ約1週間と迫り、クライマックスに向かって盛り上がりが期待される。主催は一般社団法人「八島花文化財団」。(すみだ経済新聞) 【写真】すみだ向島EXPO2024 「すみだ向島EXPO」は、京島・八広・文花周辺エリアを舞台に、古くから住む住民や新たに移り住んだクリエーターが交流しながら、地域の魅力を発信するイベント。年々参加アーティストが増え、今年は展示が80件、イベントが70件、合わせて150件の企画が実施されている。 向島EXPO実行委員でレジェンドツアーガイドの和田哲郎さんは「毎年、実施体制や協力スタッフ、ボランティア集めに苦労している。特に今年はアーティストもスタッフも手弁当の状態で、実施できるのか心配したが、30代・40代が中心の実行委員会メンバーや、5年間継続的にボランティアに来てくれるスタッフのお陰で、今年も何とか実施することができた」と振り返る。 和田さんは「アーティストのヒロセガイさんが『京島駅』(墨田区京島3)と名付けた古民家の、床下や屋根裏等の構造を生かした展示は見どころのひとつ。アーティストの表現の幅の広さなど、毎年新しい発見がある。デザイナー・三浦秀彦さんの『遠く深く聴く』では、古民家の環境と室内の『音』が自然に溶け込む不思議な体験ができる」と解説する。 「同じく初年度、八広の元町工場跡を使ってダイナミックに写真を中心とした展示をした写真家の中里和人さんは、今年東向島の北條工務店の隣で『東亰-東京』ミュージアムを仲間の写真家達と展開しており、見どころのひとつ」と和田さん。 今週末にスタートするイベントは、西尾美也さんと東京藝術大学学生の「表現を着替える演習」(10月25日~11月3日)やアーティストでミュージシャンのロクサーヌ・メタイヤーさんによるドローイングとサウンド作品の展示「世界の合言葉は森」(10月25~27日)などが行われ、最後の3日間には、千葉大学・ヤマハデザイン研究所、産学共同有志による墨田界隈のコンテキストを取り入れた、PLAYFULな食体験を生み出すお菓子の模型展「空想駄菓子屋 スミダノオミヤゲ 弐号店」(11月1~3日)が行われる。 和田さんは「海外のアーティストの参加も20人を超え、様々な展示やパフォーマンスを提供してくれている。イタリアから参加のビットリア・アッセンブリさんは、三軒長屋旧邸でサウンド・アート展『森になる』を、分館のイベント『ヨーロッパナイト』では、即興のサウンド・アートDJを披露していたのが印象に残っている」と振り返る。 「私が担当しているツアーガイドも年々予約が増え、今年からは日・英・中3カ国語のツアー体制が整い、インバウンド対応も万全。手話通訳付ツアーまでスタート予定している。19日には後援団体の東京都ユース・ホステル協会によるU15(小・中学生)ツアーも実施され、ツアー後のワークショップも大好評」とも。 和田さんは「小畑亮吾さんの生演奏のバイオリン時報もぜひご覧頂きたいコンテンツ。オリジナル、即興、クラシック、フィドル、織り交ぜながらヴァイオリンと歌で街に18時を知らせる。残り日数は少ないが、最後のクライマックスに向けて街全体が盛り上がっていくので、多くの方と時間を共有できれば」と期待を寄せる。 開催時間は10時~18時。チケットは一般=3,500円、墨田区民割=2,500円、高校生・大学生=2,000円、中学生以下=無料。下町レジェンドツアーは5,000円、インバウンド向け通訳付きツアーは6,500円。
みんなの経済新聞ネットワーク