ポリエチレン袋で炊飯 少ない水で大量調理 災害時支える「魔法の袋」 埼玉・秩父市で講座
埼玉県の秩父市社会福祉協議会は8月31日、子ども向けの災害講座を同市野坂町の市福祉女性会館で実施した。市内小学生と保護者計20人が、ポリエチレン製の「ハイゼックス炊飯袋」を使った災害食作りなどを体験し、災害発生時の備えに理解を深めた。 調理した、コーンの炊き込みご飯や伊達巻き、けんちん汁【写真2枚】
熱に強いハイゼックス炊飯袋は、一度に大量の炊飯ができる、少量の水で簡単に調理できる、温かい食事が提供できるなど、災害時の食生活を支える「魔法の袋」。参加者は、市赤十字奉仕団秩父支部メンバー指導の下、同袋を活用した「コーンの炊き込みご飯」と「伊達巻き」作りに挑戦した。 炊き込みご飯は、米1合、水180ミリリットル、コーン大さじ3杯を袋に入れ、空気を抜いてから口を閉じ、熱湯で約30分煮る。伊達巻きは、袋にはんぺんを入れてもみつぶし、卵や調味料を混ぜて形を整え、20分ほど加熱する。子どもたちは補助を受けながら、真剣な表情で調理に取り組んでいた。 野菜豊富なけんちん汁も調理し、3品がそろったところで全員で食卓を囲み、味わった。秩父市の小学2年新舟千冬さん(7)は「材料を切るのが大変だったけど、簡単に作れた。防災についてたくさん学べた」と話し、おいしそうに自作の災害食を頬張っていた。