シュー・グァンハン×清原果耶『青春18×2 君へと続く道』日台のロケ地の魅力を語る
■日本と台湾で撮影「ジミーが旅した日本の絶景巡りをしたい」
――台湾での撮影はいかがでしたか? 【清原】台湾のいろんな場所で撮影したのですが、各ロケ地の雰囲気や人々から力をもらって、アミを演じることができたと思います。 ――ジミーとアミがデートに行く映画館(全美戲院)は台湾で有名な映画館のようですね。 【グァンハン】そうなんですよ。この映画館の名物は、手描きの映画看板なんですね。我々は「幻(げん)師匠」と呼んでいるんですが、看板絵師として半世紀くらい活躍されている方で、本当に素晴らしい絵を描かれるんです。だから、今回、この映画館で撮影ができて、映画も上映してもらえて光栄でした。 ――台湾での公開時、『青春18×2 君へと続く道』の看板が掲出されていました! 【清原】本当ですか!うれしい!劇中でアミが「レトロでかわいい!」とはしゃいでいますが、私もまったく同じ気持ちでした。映画という文化をみんなで愛することができる幸せを感じて、すごく印象に残っています。 ――台湾と日本とそれぞれにランタンを飛ばすシーンも印象的ですよね。 【グァンハン】ランタンを飾って旧正月をお祝いする伝統のお祭りが、台湾では古くからあるのですが、今回、日本の新潟でもランタン上げができることを初めて知って、びっくりしました。ランタンを上げること自体は同じですが、台湾と新潟、場所が違うと趣がだいぶ異なるんですね。そこがユニークで面白いな、と思いました。 【清原】私も日本でランタン上げができる場所があることを知らなかったので、びっくりしました。台湾でのランタン上げのシーンは、撮影日の昼間、雨が降っていたんですよ。風も強くて。ランタン、飛ばせるかな、と心配していたのですが、なんとかギリギリ、翌朝、日が昇るまでに撮り切ることができたんです。私はそのシーンでクランクアップだったので、気持ちよく終わることができました。 ――清原さんは“晴れ女”ですか? 【清原】たぶん、晴れ女だと思います(笑)。天候に恵まれることが多い気がします。 ――グァンハンさんは?そもそも台湾にそういう迷信はあるのでしょうか? 【グァンハン】台湾でもそういう言い方をすることはありますよ。僕は半々かな(笑)。今回は、晴れてほしい、と強く強く願ったので、晴れてくれたような気がします。 ――グァンハンさんは日本での撮影はいかがでしたか? 【グァンハン】日本での撮影は、まさにドキュメンタリーでした。バックパッカーの青年・幸次と出会う長野県の飯山線では、通常どおり走っている電車に乗りながら、限られた時間の中で撮影をしたんです。だから駅のホームで別れた幸次役の道枝駿佑さんとは、それっきり。実際のお別れでもありました。なかなかない特別な経験でした。日本パートはジミーを演じている感じがなく、ジミーの人生を追体験しているような気分でした。 新潟のランタンもそうですが、いろいろと知らないところに行くことができてラッキーでした。松本市は静かな環境で、水がきれいで、清らかな感じがとても好きでした。福島の只見町は大自然が本当に美しくて、壮観でしたね。撮影の合間にふと周囲の景色を見るたびに、すばらしい景色だなぁと感嘆していました。 【清原】私は台湾での撮影がほとんどでしたので、ジミーが旅した日本の絶景巡りをしたいです。 ――グァンハンさんは、日本から来たアミに恋をしたジミーの恋愛をどう思いますか? 【グァンハン】出会いがあって、愛があって、通じ合う心があるなら、文化や言語の違いは、問題ではないと思います! ――最後に、エンディングに流れる主題歌、Mr.Childrenの「記憶の旅人」の感想を聞かせください。 【清原】撮影が始まる前にMr.Childrenの桜井さんが曲を書いてくださって、ほぼ出来上がっていたというのを後から知って、驚きました。登場人物たちの記憶や思いにやさしく寄り添ってくれる歌詞で、本当に感動しました。 【グァンハン】(日本語で)ミスチル、大好きです。今回の主題歌は「さよなら~」の歌い出しからすごくいいですね。ロードムービーでもあるこの作品の最後に聴くと、より味わい深く、余韻を感じられると思います。 【シュー・グァンハン】 ヘア:Edmund Lin From Zoomhairstyling メイク:prettycool / Kao Hsiu Wen 【清原果耶】 メイク:牧野裕大(vierge) スタイリスト:井阪 恵(dynamic)