父が死亡し、実家は70代で「年金生活」の母だけです。私は「年収300万円」ほどで援助が難しいのですが、仕送りなどすべきですか? 父の「遺族年金」もあれば大丈夫でしょうか…?
父の死亡後に生じる生活費の不足額は?
母が1人で生活する際にかかる消費支出額は約14万5000円、非消費支出は1万2000円で、受け取れる年金は17万2500円となり、差し引くと1万5500円の黒字です。今回のケースでは遺族厚生年金を含む母自身の年金収入で今後の生活は成り立つ計算となります。 以上から、自身の収入が少なく、仕送りする余裕がないのであれば、無理をしてまで実施する必要はないといえるでしょう。仕送り以外にこまめに連絡をとったり、母が買い物を不自由に感じているのであればお米などを送ったりするなど、他の形での支援を検討するのも選択肢の1つです。
介護費用などに備えて貯蓄を忘れずに!
父が死亡し母が1人で年金生活を送る場合、今回のモデルケースでは、17万2500円の年金収入が入ります。また、65歳以上単身世帯の消費支出と非消費支出の平均額は約15万7000円であることから、母自身の年金収入でやりくりできる計算です。 ただし、老後は健康面に問題が生じやすく、医療費や介護費用も考慮する必要があります。その際は、まとまった資金が必要になる可能性もあるため、家族で支援できるよう貯蓄などを行い、事前に準備しておきたいところです。 出典 総務省統計局 家計調査報告家計収支編2023年(令和5年)平均結果の概要 日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額) 執筆者:辻本剛士 CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士、宅地建物取引士、証券外務員2種
ファイナンシャルフィールド編集部